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日本語授業のディクテーションで私が工夫していること

私の勤務校の受け持ちクラスでは、漢字の授業がある。

毎回、テキストで字形・書き順・読み方・使い方を学んだあと、次の日には前日の復習をする。これは、担当の先生のお好みのやり方でOKだ。そこで私は、ディクテーションを行うようにしている。文を3回読み上げて、留学生自身が、きちんと書き取っていくものだ。

最初の頃、学んだ漢字の熟語だけだったり、テキストの例文をそのまま読み上げたりしていた。でも、やっているうちに新鮮さもないし、イマイチつまらなくなってきた。(教師としてあるまじき態度?)私でこういう考えだったら、やっている留学生たちはどうか?と思い、やり方を変えてみることにした。

例えば、

「担・任・導・僚・慣」という漢字を学んだとしたら、

① 担任の先生が、進学の指導をしてくださった。

② 同僚の田中さんは、早寝早起きを習慣にしている。

という文にして、学生に書き取りしてもらう。その際に、漢字には必ず、ふりがなも書くように伝える。漢字が書けても、正しく読んでいないこともあるからだ。

この方法で行うと、例文をそのまま言うより、学生達も変化を感じ、しっかり聴きとろうと思えるようだ。教える方も、例文をたくさん言うよりも、一文の中で使い方をわかってもらえ、時間の短縮にもなる。

ただ時に、どう頭をひねっても、一文の中でうまく熟語が使えないときもある。こんなときは仕方ないから、テキストの例文をそのまま使わせていただく。難しいときもあるけれど、ディクテ文を考えるのは、なかなか楽しい。ちょっと面白いディクテ文を言って、学生達を笑わせることもある。こんなときは、自分も笑ってしまいそうになるけど、我慢我慢。

無味乾燥なディクテーションになってしまいがちだけど、少しの工夫で楽しくなるのは、やっぱり見逃せないポイントかなと思う。





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京すずらん
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