記野式:サクッと!ゲーム業界講座 3月後半号
こんにちは。事前にお知らせした通り、データ発表遅延のため後半号が遅れました。ということでお久しぶりです!3月後半号をお送りしますね。
やっと桜が咲いてくれたので私は上野恩賜公園、隅田川と2回ずつお花見(歩き回るだけですが)しました。久々に行動制限のない中で愛でさせてもらった桜です。散り際まで眺めようと思っています。
まずは、先ほど入ってきたニュースをココでお伝えします。ポストコロナで久々にオフラインで行われる予定だったE3 2023がキャンセルになりました。ハードメーカーをはじめ大手が出展しない意向が続いて開催が危ぶまれていましたが、開催まで3か月を切ってのこの発表でした。時代は変わっているのですね…。
今号ではアメリカ市場データNPDの2月分(これが遅れていました)をレポートします。ヨーロッパ、イギリスの2月のゲーム市場、それから2月の世界のモバイルゲーム市場についても報告します。
その前に、NPDがアメリカ市場の2022年度のレポートを出してくれました。まずはそちらをまえがきでコンパクトにまとめてみたいと思います。
今回の為替レートは1ドル=133円、1ポンド=165円で計算しています。
<記野式まえがき:ゲーム業界への投資は継続するのか?>
新型コロナ感染拡大時に、ゲーム業界は大きなものを含む買収案件のニュースでテンコ盛りでした。新型コロナの感染状況がひと段落した今、投資家たちはゲーム業界をどう感じているのか、GamesIndustry.bizがレポートしてくれているのでまとめてみます。
1.投資家たちはゲーム業界が不況に強いとは思っていない
上述の通り、ここ5年の間ゲームスタジオの設立、上場、大幅な拡張、買収などの話があふれていました。ゲーム業界への投資の興味は驚異的で、パンデミック時にさらに加速し、2022年1月には数十億ドル規模の買収が3件発表されています。
しかしポストコロナが訪れると、ゲーム業界の成長は小康状態に入りました。これに加えてエネルギーコスト上昇に起因する深い経済的不確実性を始め、その他の課題が重なり、ゲーム大手各社は予想を下回る業績を発表しています。少なくとも一部のゲームソフトの売上は減少しており、モバイルの売上も伸び悩んでいます。そして、コストは上昇しています。
私がいつもお伝えしているゲーム業界は「Recession Proof(不況に強い)」の定説が破られたということなのでしょうか?
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