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死ぬほど読書をしたけれど、オススメ本を教えることはできない

これまで数千冊の本を読了してきたわたし。

「読書が好きです」と言えば、たいていの人が、

「オススメ本ってありますか?」

と聞いてきます。

そんなとき、わたしは、たくさんの本を知っているにもかからわず、オススメ本を教えることができません。

あなたの悩みはなんですか?

「オススメ本ってありますか?」

この質問、数えきれないほど、聞かれてきました。

でも、わたしは、パッとオススメ本を伝えることができません。

なぜって、質問が漠然としすぎているんです。

「オススメ本と言われましても……」と口ごもってしまいます。

唯一、こちらから本をオススメするとき。

それは、

「相手がどんな人で、どんなことを考えていて、どんな悩みを抱えているのか」

ということを、ある程度、把握しているときです。

自分にとっては、「よい本」でも、相手にとっては「たいした本」ではない可能性もある。

相手がどれくらいの思考力と読解力を持っているのか。

こういったことを考えなければ、相手にとって「最適な本」を見つけることはできないんです。

下手をすると、「幼稚園児にビジネス書をオススメしているような状況になる」ことさえあります。

それくらい、人それぞれ、読解力や思考力、置かれた状況は違います。

そのため、わたしは、相手の状況を知らないときには、あまり積極的に本をオススメしません。

漠然とした問いは、具体的にする

オススメ本の話からは少し話が逸れますが、質問が漠然としていると、答えに窮してしまうことがあります。

わたしは水泳を習っていますが、新しく教室に入ってきた人が、

「水泳をしたら、痩せますか?」

と聞いてきたことがあります。

これもまた、答えに窮してしまい……。

どういう条件のもとに聞いているのか、ハッキリしないので、どう答えていいか、わからないんです。

水泳を習い始めれば、食欲も、時間の使い方も変わってきます。

そういう変化を含めて考えると、「痩せます」と断言できませんでした。

実際、同じ時期に水泳を始めた人たちのなかには、

「食欲が増加したから、痩せない」

「それに、運動後のビールっておいしいんだもん(笑)」

と言っている人もいるし、

「筋肉が増えたから、体重が増えた」

という人もいます。

わたしも、体重は減っていませんし、腕は筋肉がついて太くなりました。

でも、体は全体的に締まりました。

「何をもって“痩せる”と言うのか」というも、しっかり定義しておかないと、適切な答えを導きだすことはできないんです。

自分の状況を把握し、適切な問いを立てる


「唐揚げの作り方、特に、調味料は何を使うのか、わからないので教えてください」

という問いと、

「料理ってどうやるんですか?」

という問い。

どちらが、答えやすいでしょうか。また、どちらが適切な答えを得られるでしょうか。

後者の「料理ってどうやるんですか?」という問い。

答えに困りませんか。

答えるほうが困ってしまいます。

適切な答えが欲しいなら、「自分の置かれている状況」と「理想の状態」をきちんと把握する必要があります。

ここは、自分の思考力を働かせる必要があります。

考えるのを相手に丸投げしないで、しっかり考えてから、質問するのがいいと思います。

でないと、ただの時間泥棒になってしまう。

その問いは、自分で出せる答えではないか。しっかり考えた上での問いなのか。

この辺をしっかり見極めて、誠実に質問をすること。

これが大事かと思います。

わたし自身は、オススメ本を聞かれて、相手のことを失礼だなんてまったく思いません。

ただ、「相手の状況をもっと知りたいな」とは思います。

せっかく質問してくれるなら、相手に合った本をオススメしたいので。

ぜひ、適切な問いを立て、相手に誠実に向き合ってみてくださいね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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