『ソラニン 新装版』 浅野いにお
JULY 3, 2018 Instagram掲載
電車でこらえながら読んで、家帰ってもう一度泣きながら読んだ。
おぉ…これは…三文字で表すなら「エモい」。今どきっぽくいうなら「わかりみが深い」…と、ちゃらけて言うのは、真面目に染み入りすぎてしまってどうしたらいいかわからないから。
アジカンの歌とともにタイトルは知っていたけれど読んだことはなかった。連載は2005年に始まっている。私が大学を卒業したのは2003年だから、働いて3年めで必死だったんだろう。真っ当な社会人になるために余計なものを取り入れないようにしてたのだけど、こんなマンガを読んでしまったら、かなり心をかき乱されていたと思う。
大学の軽音部で知り合った主人公たち。ある者は就職し、またある者は留年、そして恋人は音楽に賭けることも諦めることもできなくてフリーターをしている。でもヒタヒタとタイムリミットが迫ってくる。
あーこんな話だったのか。これはヤバいなあ。表紙にもなっている、小田急線が多摩川を超えるあの景色を私も知っている。大学生から社会人への移行がうまくできなかったこと、私も大いに体験している。(ちなみに自分はめちゃくちゃこじらせている)
痛みを伴いつつも、感情がビチビチと蠢きだす。
漫画105 『ソラニン 新装版』 浅野いにお