『そうだ 魔法使いになろう!』 吉本ばなな・大野百合子
『そうだ 京都、行こう。』みたいなノリで魔法使いになれるのか、人は。意外になれるかもしれない。 『そうだ ファイナンシャルプランナーになろう!』とか『そうだ 弁護士になろう!』より、難しいようで簡単で、簡単なようで難しくて、何かのコツさえ掴めばスルっとなれるような気がする。メラとかヒャダインというような何かを出せなくても、ホイミ、ケアルといった回復魔法や料理をおいしくするくらいの魔法は人に備わっていているんじゃないか、出しているんじゃないか(例えばお母さんたちとか)と私は思っている。
言わずと知れた作家の吉本ばななさんと、スピリチュアルなことを教えたりしている大野百合子さんの対談。絵は百合子さんの娘さん、大野舞さんによるもの。プライベートでも仲が良いらしく、大野親子はばななさんのエッセイなどでも見かける。「前世でここに住んでいて、こんなことを思った」とか宇宙人の話(普通にリュックを背負った男の子だったが、足が伸びて階段を5段飛ばしとかにしていた)といった、そういう話が好き系の人にとっては面白い話が盛りだくさん。
私には、自分でも気持ち悪いほどストイックに、スピ、自己啓発、健康オタクにドはまりした時期があってそれ系の知識と実践が豊富にある。(「よく抜けたね」と言われるが、実践してもお金持ちにも幸せにもならず、楽しくなかったのでやめた。)そのため黒歴史を思い返すようで、それ系は後ずさりしたり警戒してしまうのだが、このお二人はガチの能力者なのと、ちゃんと実生活に生きているので、良き先達として話を聞くことができる。不思議な話が好きな人は楽しめるはず。
101 そうだ 魔法使いになろう!