読書記録:サルマン・カーンの「世界はひとつの教室」_個が中心の学習へ
30代テンショク日記#15 今日は業界研究かねての読書記録
本書のポイントは、「今までの授業は生徒が受け身な一斉学習を基本にしていたけれども、テクノロジーの発展により、これからは個に合わせた学習をすることができる」というところだと思います。
サルマン・カーンがカーンアカデミーを作るまでの経緯と、このオンライン学習サイトによる学習がこれまでに与えたインパクトについて紹介しています。
TEDトークにこの本の内容がコンパクトに詰まってました。ざっくり知りたい方には、こちらの20分のビデオをおすすめします。↓
キーワード
完全習得学習
学習者が完全に内容を理解して初めて次の内容へ移っていく学習方法。算数で言えば10問連続正解すると次へ進むよう設定されている。解き方がわからなければ、解説を見ることができる。
メリット
今までの40ー50分と決められた授業時間では、理解できなかった生徒はそのままの状態になってしまうが、完全習得学習の場合、個々のペースで学習することになるので、置いてきぼりになる生徒は出ない。
反転授業
「教室で講義、自宅で宿題」が「自宅で講義、教室で宿題」に。
生徒たちは講義ビデオを自分たちが好きな時に、好きな場所で見てきます。そして教室では問題を解きます。
メリット
先生は授業で、一斉講義をするのではなく、助けを必要としている生徒への手助けができるように。
生徒はいつ、何を見るべきか自分で決めて講義動画で学習する。このような自主的なオンデマンド学習は今までの教室の講義よりずっと能動的といえる。
カーンアカデミーとは
元ヘッジファンドのアナリストであったサルマン・カーンが立ち上げた無料のオンライン学習サイト。10分程度のビデオを見て、学習者が自分たちのペースで学ぶことができます。
カーンアカデミーのサイトにはこのようなミッションが掲げられている。
カーンアカデミーは誰にでも,どこにでも無料で世界クラスレベルの教育を提供することを使命としています
何が学べるのか
日本語では数学、芸術と人文、科学、経済と金融、箱の中のピクサーのコースがあります。英語バージョンはかなり内容が多岐にわたっています。
英語サイトでは今話題のプログラミングのコースを発見!私も挑戦してみることにしてみました😁
カーンアカデミーの登場以降、アメリカではMOOC(ムーク)と言われる無料で受講可能なオンライン講義動画が広がったそうです。(佐藤昌弘、「EdTechが変える教育の未来」2018、インプレス)
日本でも葉一さんが、無料の塾チャンネルを運営されていますね。