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「頭の良さ」は4つの種類に分かれる!あなたはどのタイプに当てはまるか?
1週間の中でも自分の身体も心も労わることができる土曜日。
皆さん、リラックスして過ごしていらっしゃるでしょうか☺️
共育LIBRARYへよくぞおいでくださいました✨
教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌
どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。
共育LIBRARYりょーやん、元教師です。
「なぜ同じように教えているのにあの子には情報が入っていかないのだろう?」
小学校教員時代、筆者が疑問に持ち続けていたことです。
勉強をしている・していないではなく、非常に一生懸命取り組んでいるのに、なぜか頭に入らない。
一旦覚えたとしてもすぐに忘れてしまう。
そのような子どもたちに出会う度に、ずっと悩みながら教える方法を試行錯誤してきました。
研究をしていく中で、「認知特性」という概念に出会い、「なぜ同じように教えてもインプットに違いがあるのか」という疑問が、少しずつ、少しずつ解明されてきた部分があります。
人間には、認知特性というものがあり、情報をインプットし易い、処理し易い方法が一人一人違います。
それは、子どもも、大人も、です。
この記事では、小学校教員を10年勤めた筆者が、
「認知特性の4タイプ」
「同時処理・継次処理」
「認知特性に応じた学習方法」
について解説していきます。
子どもだけでなく、大人も、自分の「認知特性」を理解することで、仕事がやりやすくなったり、勉強を工夫したりすることができるはずです。
是非、最後までご覧ください。
認知特性の4タイプ
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認知特性の分け方は、主張によって異なりますが、この記事では4つに分類します。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶視覚優位者
❷言語優位者
❸聴覚優位者
❹身体感覚優位者
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶視覚優位者
視覚優位者とは、視覚情報があった方が、物事を理解したり、覚えやすかったりする人です。
以下のような特徴があります。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
・写真として物事を記憶する
・道順を説明する時は、路線図や地図、図式を用いる
・人の顔を覚えることが得意
・キャラクターの似顔絵が上手
・自分が作ったレゴを再現するのが得意
・歴史の本を読むと文章から戦いの情景が浮かぶ
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
これら全てが当てはまるのではなく、幾つか当てはまるだけでも視覚優位者である可能性アリ、です。
何も提示せずに言葉だけで説明をするよりも、図、イラスト、文字などを実際に見せて説明をした方が、各段に理解がしやすい。
今や、YOUTUBE等、動画を通して情報を取得できる時代ですので、視覚優位の人にとって、非常に快適な環境といえるでしょう。
❷言語優位者
言語優位者は、後に説明する聴覚優位者と視覚優位者の中間の存在です。
特徴は以下。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
・言葉を見るのが好き
・言語⇔映像 の両変換が得意
・「野菜をできるだけ多くあげよ」と言われたら野菜の写真やスーパーの陳列棚をイメージして答える
・歴史の本を読むとき家系図や相関図が浮かびやすい
・英単語は書いて覚える
・初対面の人は名刺の文字で覚える
・道順は文章か道順で説明する
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
文字情報から入ることも好きだし、動画や静止画から言語に落とし込むこともできるのは、とても便利です。
視覚優位者ほど、視覚認知に優れてはいませんし、聴覚優位者ほど、繊細な聴覚認知をもってはいません。
バランスタイプですね。筆者もこのタイプです。
❸聴覚優位者
聴覚優位者は、主に聴覚からの情報に頼るが故に、音に関して繊細な感性をもっている人たちです。
特徴です。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
・文章を読むよりもオーディオブックで聞く方が得意
・英単語は聞いたり、暗唱したりして覚える
・絶対音感のような特殊な能力をもっていることがある
・モノマネが得意
・コマーシャルのフレーズや歌詞やメロディを覚えるのが得意
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
視覚優位が絵画系の感性なら、聴覚優位は音楽系の感性をもっているといえるでしょう。
筆者は、繊細な言葉を扱う詩人も、この聴覚優位者である人が多いと思っています。
上記の3つの優位性を、あえて2つに分類すると
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
視覚優位 ⇒ 視覚優位者・言語優位者
聴覚優位 ⇒ 聴覚優位者
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
となります。
認知特性は遺伝的要素が強く、視覚優位が8~9割、聴覚優位が1~2割程度だと言われているので、聴覚優位者は非常にレアな存在なのです。
❹身体感覚優位者
身体感覚優位者は、「あれこれ考えるよりもまずやってみる」「体当たりして失敗から学ぶ」といった気質があり、体で覚えていくタイプです。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
・投球フォームを目で見つつも実際に身体を動かして覚える
・実際に文字を書いた方が覚えることができる
・身体を動かしていた方が頭が働く
・実際に行動してみてうまくいくか確かめる
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
実際には、4つの内のどれか1つにだけ分類されるのではありません。
「優位」ですから、「どれかと問われれば、これに属する」という自分の能力の偏りのようなもの。
現に筆者は、言語優位者ですが、身体感覚優位者の要素も大いにあります。
自分の認知特性を自覚することにより、仕事や勉強などを工夫することができるでしょう。
同時処理・継次処理
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同時処理・継次処理も、情報を処理しやすい順序や視点を示した認知特性です。
これも知っておくと便利だと思います。
多いのが同時処理。視覚優位と同じように8~9割いると言われています。
同時処理には以下のような特徴があります。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶全体像を理解して行動することが得意
❷視覚的・運動的な手掛かりが有効
❸曖昧な指示でも動ける
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
視覚優位と同時処理は相関関係がある。
8~9割ですので、ほとんどの子どもや大人は、見通しをもたせて、全体像を示す方が自然と動くことができるはずです。
逆に、曖昧な指示で動けない、理解することができないタイプは継次処理と考えた方がよいでしょう。
継次処理の特徴は以下のようになります。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶聴覚的、言語的な手掛かりが有効
❷時間がかかるがミスが少ない
❸順序だてて仕事をすることが得意
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
継次処理は聴覚優位と相関関係アリ。
1つ1つ具体的に指示を出していくと動くことができるタイプです。
ですので、学校のクラスでは、まず全体像を示しながらも、大まかな指示を出し、それでも動くことができない子どもに具体的な指示を出していくイメージで進めると、全員をフィットさせることができると思います。
同時処理・継次処理の診断テスト
同時処理・継次処理のどちらの特性をもっているかを判断できる非常に簡単なテストがあるので、もしよければ手元に紙を用意してお試しください。
まず、以下ような図形を紙にかきます。
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この図形をかく手順によって、同時処理であるか、継次処理であるかが分かるのです。
同時処理は・・・
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という手順です。
このタイプの人が8~9割。
同時処理の特徴を再掲しておきます。
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継次処理は・・・
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という手順になります。
このタイプは1~2割のレアタイプです。
継次処理の特徴も再掲。
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中には、以下のようなスーパーレアタイプもいます。
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このタイプは、「同時処理・継次処理の二刀流タイプ」と呼ばれており、天才肌の人が多いと言われています。
筆者の知人にも1人、このタイプの人がいますが、素晴らしい感性をもっている「人財」です。
このような認知特性が分かると、「確かに手本を見せるとあの子はいつも動き始めるな」とか「仕事で全体像を先に示してもらった方が考えやすいな」など、お子さんや自分の特徴を把握しやすくなると思います。
自分や子どもの得意を活かし、不得手をカバーする戦略が立てやすくなるのではないでしょうか。
認知特性に応じた学習方法・仕事術
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これまでに
「視覚優位・言語優位・聴覚優位・身体感覚優位」の4つのタイプと
「同時処理・継次処理」
という認知特性を紹介しました。
あまりにタイプが多すぎると複雑になり過ぎてしまうので、
「これさえ押さえておけば、授業や家庭学習でも支援ができる」
「仕事面での工夫をしたり、周囲に配慮したりできる」
というものに絞ってお伝えしようと思います。
厳選するのは4つ。
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶視覚・聴覚情報を提示する
❷全体像を示してから手順を説明する
❸手本を示す
❹多感覚を意識する
▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢
❶視覚・聴覚情報を意識する
視覚で捉えることが得意な人もいて、
聴覚で捉えることが得意な人もいる。
ならば、両方の情報を使えば、どちらのタイプも網羅することができます。
教科書の拡大ページをスクリーンで示しながら言葉の解説を加える。
文字だけの資料ではなく、図式やイラストを加え、さらに口頭でも簡単に説明する。
文字だけが書いてある資料を「読んでおいて」と言われるのは苦手という人もいるでしょうし、
資料は何もなし、トークのみで会議を進めるというのは無理という人もいるでしょう。
だからこそ、視覚情報+聴覚情報です。
❷全体像を示してから手順を説明する
これは、同時処理と継次処理の2つを網羅するための工夫です。
まずは、仕事の内容の大枠、他の仕事との関連性、手順一覧を示す。
これが同時処理へのアプローチです。
そして、
「では、細部を確認しましょう。①では・・・」
と1つ1つの手順を確認する。
これが、継次処理へのアプローチになります。
指示の出し方や、期限なども具体的であれば、同時処理・継次処理どちらにも対応できます。
子どもの学習も、全体を示した後に、1つ1つの手順や問題を説明していくことで、両方のタイプを支援できるでしょう。
❸手本を示す
筆者の経験則ですが、数多ある学習支援を試した中で出した結論が
「手本は最強」
というものでした。
「万能薬」ともいえる、あらゆるタイプの認知特性プレーヤーに効き目がある手段です。
作文の手本
工作の手本
作成資料の手本
運動や作業の手本
とにかく、手本があれば、ゴールがイメージできますし、具体的な方法も分かります。
手本をつくることは手間と感じるかもしれませんが、結果的にストレスなく情報を伝えることができる上に、相手の制作物やアウトプットのクオリティもアップします。
そして、工夫を加えたい人は、
「手本を6割参考、4割は自分の工夫」
と、いかようにでも活用できるのでおススメです。
❹多感覚を意識する
視覚と聴覚のように、複数の感覚を使って学習を教えることを「多感覚指導」といいます。
例えば漢字。
筆者が行っていた漢字指導では、まず、指の平を机にギュッと押さえて文字を書く「指書き」で、文字を書かせていました。これは身体感覚です。
もちろん文字や書き順の手本も手元にあります。
これは視覚。
さらに書き順を口に出させて書かせていました。
これは聴覚。
最後の念押しに、立って、空中に漢字を書く「空書き」を行わせて確認。
全身を動かして漢字を書くので身体感覚です。
これで、9割以上の子どもはその漢字を覚えます。
この方法で覚えることができない子どもは1割程度いるでしょうが、その子どもはLDである可能性が高いでしょう。
ですので、その場合は別の方法を使いながら個別アプローチをします。
勉強も、仕事も、目で教科書や資料を読むだけではなく、
声に出して読んでみる
口に出して説明してみる
時には、
ノートに鉛筆で書いて腕の筋肉を動かす
歩きながらブツブツと唱えてみる
ということを併せて行うことが効果的です。
是非、試してみてください。
まとめ
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この認知特性を知ることは非常に大切だと筆者は思っています。
なぜか。
自分の認知特性を知ることによって、自分に最適な学習、仕事の方法が分かるという理由が1つ。
そしてもう1つは、
世の中には、これだけ多様な感覚をもっている人がいるのだということを認識できるからです。
今までは、
「図やイラストを入れた方が親切かな?」
「手本なんて作らなくても分かるでしょ?」
と感覚的に判断していたことが、
その支援がないとインプットや処理ができない人がいるということが判明するが故、納得して配慮することができるのです。
ということは、この認知特性の概念が広がっていけば、
「配慮をして当たり前の社会」
が近づいていくことになります。
人の多様化が進みながらも、社会システムが硬直している日本で、とても大切な考え方です。
発達障害、HSP、LGBTQ、その他も特性をもっている人が、より生きやすい世界に変化していくことができるでしょう。
是非、周囲の方々に広めていただければ幸いですし、筆者自身も、これからも様々な形で発信を続けていけたらと思っております。
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いつもいつも、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!
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皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊
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