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丁寧すぎてスピードが遅くなっていないか?

完璧主義の人は、丁寧すぎてスピードが遅い。
上手に力を抜く人は、多少粗いがスピードが速い。

ビジネス書を900冊以上書いている中谷彰宏さんはスピードの達人です。

例えば、会議は立ってやるとのこと。座ると余計な無駄話が始まり、決断に時間がかかるからです。それどころか、コートも脱がないで会議を始めます。終わったらすぐに外出するつもりだからです。

企画書は10分で書けと言います。10分なんて無理だと言いたくなりますが、大切なのは企画内容であって、丁寧にパソコンで資料をまとめることではありません。その場で紙に手書きして企画書とするのです。

また、経営コンサルタントの神田昌典さんが中谷さんに対談を依頼した時の話があります。

依頼をした当日に、超多忙な中谷さんからファックスで自筆のお礼状が届いたというのです。そこには「かねてよりお会いしたいと思っておりました」と感謝の気持ち溢れる言葉が添えられていたそうです。

それを見て、神田さんはとても感動しました。超多忙な中谷さんから、当日に、まさか手書きでお礼状が届くなど予想もしていなかったからです。


早いと遅いでは期待値が変わる

この話のポイントはスピードです。神田さん曰く、決してお礼状の字は丁寧で綺麗ではないのですが、速いことが嬉しかったとのこと。

速いというだけで、満足を得られるのです。逆に、時間が経てば経つほど、質の高いものを期待されます。

完璧主義の人は、「丁寧に仕上げて出そうとします」。これ自体が悪いわけではありませんが、スピード対応をした方が喜ばれることも多いのです。

先程の中谷さんのように、企画書はその場で提出、会議は10分で終える、お礼状はすぐにファックスするなど、一つの作業にかける時間は短くて粗くても、「速いこと」で大きな満足を得ることができます。

例えば、社内会議の議事録は早ければ、多少文章がおかしくても読む側の印象はそれほど悪くありません。全員が記憶の新しいうちに振り返りチェックすることができるなど、メリットがあるからdす。

しかし、一週間経ってから提出すると、「遅かったね」「もう少し速く出して」と、不満に思われます。同じものを出しても、速いか遅いかで評価は随分と違うのです。



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