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どうしようもないことに悩まれていないか?

完璧主義の人は、どうしようもないことに悩む。
上手に力を抜く人は、自分のできることに集中する

私は以前、NYにあるレストランに所属する店員20名のコンサルティングをしていました。この店舗は、商品ラインナップが少なく、市場で少し不利な状況に置かれていました。さらに、店員に課せられる目標は前年比で30%以上アップしていて、不満が蔓延する状況だったのです。

一人一人のと対談していくと、消極的な人と積極的な人に二極化していました。(そこには文化や国事情の相違がありますが、とりあえず見逃しましょう!)

消極的なグループは、頑張る気持ちはあるものの、不平不満でモチベーションが圧倒的に低下していました。彼らは、「商品自体が悪い」「オーナーの目標がめちゃくちゃだ」という部分に目がいっていたのです。

一方、積極的なグループは、置かれた状況の中で自分たちが何をするか、何ができるかを徹底して考えていました。そのうちの一人に不満はないのかと聞くと、次のように答えました。「それは確かにあるけれども、他店舗も同じような悩みを抱えているからね。そんなことより、この環境で相手にどれくらい圧力をかけるか、他店舗との違いをどのようにアピールするかを考えた方が生産的ですよね」

これが思考習慣の違いです。オーナーの方針や商品戦略などは、一人の店員がすぐにどうこうできることではありません。だからこそ、ここに思考の焦点がいくと、不平不満ばかりでやる気が起こらないのでしょう。

当然、成果も、精力的に行動した積極的なグループの人たちのほうが上げていました。


ストレスをコントロールする

まずは、自分の思考が、コントロールできることとできないことのいずれに向かっているかをチェックしましょう。上手に力を抜いている人たちは自分にできることに集中し、どうしようもないことは考えません。

完璧主義の人は、不測の事態や、他人がどのように動くかなどの不確定要素にやきもきさせられます。しかし、他人や外部環境は自分ではコントロールできませんから、本当にどうしようもないのです。だからといって、放置していいわけでもありません。大切なことは、「自分ができることをやる」ということです。

例えば、不確定要素をあらかじめ加味しておいて、代替案や商品を考えておきましょう。そのように情勢やオーナーの方針などのコントロールできない部分に柔軟に適応していってこそ、上手に力を抜く人になれるのでしょう。



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