クトゥルー 1 (暗黒神話大系シリーズ)
青心社の文庫版「クトゥルー 1」を読みました。
作:H・P・ラヴクラフト 他
編:大瀧啓裕
僕は今までの人生で複数回、引っ越しを経験しています。
その都度、買った本の大部分を処分してきました。
青心社の文庫版クトゥルー・シリーズは、初版刊行当時、1巻・2巻・3巻……と出版される度に買って読んでいましたが、それも何時ぞやの引っ越しで手放しました。
最近ふと本屋で見かけ、懐かしくなって思わず買い直しちゃった。
奥付を見ると初版は1989年刊行。
もう35年も前かぁ……と感慨に耽ってしまいます。
今でも現役で版を重ねて本屋に並んでいるというのも感慨深い。
それなりにクトゥルー神話も市民権を得ているんだなぁ、って。
初版当時はザラザラした質感の表紙カバーだったと記憶していますが、今は樹脂コートされたツルツルのカバーが付いています。
この本はラヴクラフト自身が書いた小説と、彼の弟子というか同人というか友人というか、そういう人たちの書いたクトゥルー神話を集めた短編集です。
「シェアード・ワールド(複数の作家の間で共有された世界観)」ってやつですね。
出版社アーカム・ハウスを立ち上げたオーガスト・ダーレスや、映画「サイコ」の原作者ロバート・ブロックなどの名前が並んでいます。
当然、僕は何十年も前に読んでいます。
いや、その筈なんですけど、内容をほとんど憶えていませんでした。
事実上、初めて読むようなものです。
新鮮な気持ちで読めました。