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その無機質な光源は空には届かない 都会の街灯が ネオンが パトランプが 星々を掻き消して…
草の匂いが立ち込めた 夏休みの通学路はまぶしくて 友達と一緒 心が躍ったのに あ…
学校のプールで平泳ぎ 25メートルとちょっと 立ち止まってゴーグルを外すと 雲間か…
シロップが氷を溶かして カップの底に溜まり 食べかけのかき氷は きっと暑さに負ける …
今年の桜は咲くのが遅くて 私もうだうだしているうちに 靴ひもほどけてつんのめる き…
しゃがみ込んで対峙して 命の躍動を知る 春の植物園 花々と私
レンタルした自転車を停めると そこはだだっ広い原っぱで 何もないはずなのに 人の気配 雲が流れて日が差した 草木と共に心もざわめく 没落した一族は 僕は今 何を想う 遠野物語のエピローグ
伸びた餅に食らいつき きなこがはらはらと落ちる 元日の朝 朝露おりた窓ガラス
その日の夜は特別で なぜだか心はあたたかい 今年も神社で年越し 寒空の下 挨拶を交…
肌寒い朝 盛り上がった地面を踏んづける ざくざくと砕ける霜柱 子どもたちと冬の声
あとで食べるの モズのはやにえ 天高く翔べ 秋の空
風がひゅるりと吹き抜けて セーラー服の襟が捲れた 夕焼け空を見上げながら家路につ…
思っていたのと違った なんとかごまかそうと 色を 色を 色を あきらめる前に …
ブラインドの向こう側に見つけた 大きな夕日 仕事の合間にこっそり覗く 私だけの秘密