マガジンのカバー画像

【童貞連句】午前八時の巻

7
童貞のことを想いながら十二の句を詠みました。
運営しているクリエイター

#エッセイ

ひとり、童貞連句を作る(~発句)

ひとり、童貞連句を作る(~発句)

今、大学の授業で「連句」を作っている。

連句という言葉に聞き馴染みのない人が
ほとんどであると思うが、例えば
「挙句の果てに」や「花を持たせる」なんかは
連句由来の慣用表現であるそうで、
意外なところで連句は日常に溶け込んでいる。

連句というのは、まあ大体俳句と似たようなもの
であるが、「連なる」という字があるように、
句を複数人で詠み合うのである。

五七五(長句)を詠んだら、次の人が七七(

もっとみる
ひとり、童貞連句を作る②(脇句、第三句)

ひとり、童貞連句を作る②(脇句、第三句)

前回に続き今回も、自分で作った童貞連句を
眺めてみようと思う。童貞連句初回はこれ。

発句(最初の句)はこんな感じ。

夏浅し午前八時に巻くひげか  初夏 場

この句で何を心がけたか、などについては、
前回の記事を参照していただくとして、
早速、次の句に行こう。

 水打つ人の濡らすつま先  三夏 他

これは偶数の句(十二律ではニ・四・六・八・
十・十二)なので、短句(七七)で詠んだ。

短句

もっとみる
ひとり、童貞連句を作る④(第六~八句)

ひとり、童貞連句を作る④(第六~八句)

今までの童貞連句は、まとめてこちらに。

前回までの句はこんな感じ。

夏浅し午前八時に巻くひげか   初夏 場
 水打つ人の濡らすつま先    三夏 他
跳ね油勢い付いた音聞きて    雑  自
 名残茄子から垂れるめんつゆ  仲秋 場
友集い白川夜船二日月      仲秋 自他

ちょっとずつ増えて来ましたね!

それでは、第六句、参りましょう。

 熟れぬオリーブ男塩漬け  晩秋 他

実は

もっとみる
ひとり、童貞連句を作る⑤(第九、十句)

ひとり、童貞連句を作る⑤(第九、十句)

童貞連句も第五回目となりました。

これまでの句はこちら。

長らくお付き合い頂き、ありがとうございます。

あともう一回くらいで、
十二句全部挙がるかなと思います。

今までの句はこんな感じ。

夏浅し午前八時に巻くひげか    初夏 場
 水打つ人の濡らすつま先     三夏 他
跳ね油勢い付いた音聞きて     雑  自
 名残茄子から垂れるめんつゆ   仲秋 場
友集い白川夜船二日月   

もっとみる