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ひとり、童貞連句を作る(~発句)

今、大学の授業で「連句」を作っている。

連句という言葉に聞き馴染みのない人が
ほとんどであると思うが、例えば
「挙句の果てに」「花を持たせる」なんかは
連句由来の慣用表現であるそうで、
意外なところで連句は日常に溶け込んでいる。

連句というのは、まあ大体俳句と似たようなもの
であるが、「連なる」という字があるように、
句を複数人で詠み合うのである。

五七五(長句)を詠んだら、次の人が七七(短句)
詠む。題材は前の句からアイデアを得るけども、
へばり付き過ぎてもいけない。

ルールもまだ覚え切っていないし、俳句の才能が
ある訳でもないが、授業の復習もかねて、
ひとり、童貞を想いながら連句を詠んでみた。

つらつらと連句の規則を書き留めつつ、
作った句の感想などを述べていく。

今回の連句は「十二律」

「十二律」は、長句、短句交互の十二句
完結する連句形式。短めの連句である。

まあ、説明だけよりも句を見ながらの方が記憶に
残りやすそうなので、早速、自分で作った連句を
眺めながら進めて行こう。


夏浅し午前八時に巻くひげか 初夏 場

出ました、童貞の時刻(私規定)午前八時。

「朝顔」も、私の思う童貞の象徴なので
入れたかったのだが、朝顔は初秋の季語だそう
で、巻きひげの描写で何とかその場を納めた。

「夏浅し」は初夏の季語である。知らない言葉を
格好良く使えるのも連句の良いところだと思う。

「場」「場の句」という意味だ。

連句には自分のことを詠む「自の句」
他人を詠む「他の句」、自分と他人がいる
「自他半の句」、人の居ない風景などを詠む
「場の句」がある。

今回は人が出てこないので場の句である。


一番最初の句は「発句」という。

発句は連句における「挨拶」で、理屈や感情表現
を避け、素直に季節の情景を詠めば良い。

「さみだれをあつめてすずしもがみ川」
なんかも発句である。

発句のみ切れ字(ぞ・なむ・や・か・けり・かな)
使える。平句(第四句から挙句前)には使えない。

発句には切れ字が必要だが、句と句の間に断絶
(「の」とか「ぬ」とか名詞とか)があったり、

季語+季語と無関係のことがらが詠まれていれば
OKらしい。この辺は良くわからん。


最低、発句には季語一つ動詞一つ
必要となる。

実は、さっきまで「午前八時の巻きひげか」
していたのだが、動詞が必要だと今知り、
急いで修正したのである。

本来は当季(詠んだ季節)の季語を入れなければ
ならないらしく、今は晩秋かその辺りなので、
早くも破綻しているのだが、
そこはあまり気にしない方向で。

また、発句と同じ字は一巻(一続きの連句)を通して使わないのがルールなので、これにも注意する。

でもって、連句のタイトルは「○○の巻」という
風に付けるのだが、大抵は発句から単語を
選び取ってそのままタイトルにする。

うーん、
「夏浅し」を使っても良いけど、
今回は「午前八時」を使ってみたいな。

ということで、十二律 午前八時の巻 始まり。


うおっと!

そうこうしていたらもう日付が変わる五分前だ。

始まったばかりだというのに、
とても名残惜しいが、筆を置くことにしよう。


ここまでご覧頂き、ありがとうございました。

「童貞連句」編、しばらく続くと思います。

順番に、連句のルールを解説しながら進める
つもりなので、記事を見れば十二律の基本を
おさえられるのではないかと。

童貞連句シリーズ一巻完結を見届けて
下さったなら、きっとあなたも連句が
詠めるようになる
はず。

完結の暁には、皆でリモート童貞連句をやろう。

無事完結できるよう、私も頑張りますので、
あなたも、くれぐれも体調には気をつけて。

それではまた。


わらさだくりや


童貞連句、その②はこちら。

マガジンも作ったので、ざっと見てみたい方はこちら。


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