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椎間板ヘルニアの手術時の麻酔による医療事故
私は父親に勉強なんかするな!と小さい頃から言われ続けていた。
夏休みの宿題などやったことがない。
近所のおばさんたちは「あの子とは遊んだらアカン!」などと言っていたらしい。
増田D.C.が教授してくれるDr.キャリックのカイロプラクティック神経学は、今までで一番熱心に聴講した。
衝撃的な内容だった。
日本の理学療法士の知る神経学は、どれだけ遅れているんだ?と思った。
Dr.キャリックは多分この分野で、一人で100年先に行ってるんじゃないかと思った。
Dr.キャリックの検査は、何をしているのかさっぱり理解できなかった。
しかしモジュールが進むと、ずいぶん理解できるようになった。
私は大学に行きながら、週末は整形外科でアルバイトをしていた。
そこにある患者さんが車椅子で入院してきた。
腰椎椎間板ヘルニアのオペで医療事故に遭ってしまた患者さんだった。この時点で既に7年経っていた。
まずナニワトモアレ症状を見てもらおう。
頭痛、めまい、右上肢振戦、全身痙攣、腹痛、腰痛、下肢のしびれ、突然の失神、デジャビュなどでそれらに関わるすべての科に罹っていた。
脳神経外科:MRI、脳波異常所見なし。
内科:両腎臓萎縮あり
耳鼻科:異常所見なし(めまいあるのに…)
整形外科:MRI、CTにて軽度脊柱管狭窄とL4/5椎間板ヘルニア
外科:小腸通過障害なし
精神科:IQ85、脳波異常なし 頭痛、振戦、けいれんは心理的問題か
以上の見解
私のところに来た時は、既に医療事故から7年経過していたが、車椅子状態だった。
話を聞き検査をすると、簡単にこの患者さんの話が理解できた。キャリック神経学のおかげだ。
そして腹が立った。一人の患者を多くの診療科で診て、患者の全体像を誰も把握していないようだったからだ。木を見て森が見えない。そういう状態だった。この患者さんはそういうことに凄く腹を立てていた。
たとえば、IQ85と紹介状にはあったが、右上肢の振戦が強くまともにIQテストなんてできないのだ。字が書けないから。
すぐに治療プログラムを立てた。
毎日特定の方向への眼球運動と、この患者さん用にパソコン画面で見られるように視覚刺激を作った。
私は週末しか出勤しないので、その時に与えた宿題が出来ているのかチェックし、軽めの運動を行った。
過去に行われたリハビリは、きつすぎたと私は判断した。
今までのリハビリと違い頼りないと思うだろうが、信じてやってくださいといつも患者さんに伝えた。
適量の刺激を黒室に送る事がこのケースの眼目だった。
この患者さんは信じて良く頑張ってくれた。
2ヵ月後この患者さんは1本杖で一人で歩いて退院した。
キャリック神経学の凄さを実感した。