ルックバック【劇場アニメ公式】もう一つの可能性の暗示 (565 文字)
ルックバック【劇場アニメ公式】を観た。
結論から言うと自分には刺さりまくった。
が、決して万人に薦めたり、傑作だと吹聴したり、素晴らしい作品だ、とは決して言えない。
冗長なシーンや冗長な回想やらで時間をつぶされ多分に大衆映画としては大味。で、もっとコンパクトに感動的にまとめられたはず(逆に自分には冗長ゆえに刺さったが、)
人口の1パーセント未満には刺さるかもしれないが99パーセントの人にはよくある青春短編に映ると思う。
あくまでパーソナルな映画である。
以降、壮大なネタバレ、というか観てないと分からないと思うが「出てこい! 出てこい!」
後半は京アニ事件がモチーフ。
最近のアニメにありがちな軸をずらして可能性を示唆するやり方は新味はない。
「出てこい! 出てこい!」は藤野が引きこもり京本を外に出すきっかけとなった漫画のセリフだが 、もう一つの京本の可能性。「出てこないで! 出てこないで!」が別に示される。
が、そもそもの可能性、モチーフとなる京アニ事件の「出てこい! 出てこい!」である。
もし青葉真司容疑者が涼宮ハルヒを見ることが無かったら「出てこないで! 出てこないで!」
アニメに興味を抱くこともなく新人賞にも応募することもなく、大量殺人容疑者になることもなく社会支援を受けながら今も塀の外で手のかかる要支援者として暮らしていただろう。
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