#367 「ビジネス頭の体操」 7月19日のケーススタディ
はたらくおとな向け。普段の仕事と無関係なケーススタティで頭の体操。
その日にちなんだ過去の事象をビジネス視点で掘り下げています。
普段の仕事を超えて、視野を広げ、ビジネスの頭の体操をするのにぴったり。
考えるための豊富な一次情報やデータもご紹介。
→部分は、頭の体操する上での自分に対する質問例、です。
7月19日(月)
1960年のこの日、日本初の女性大臣が誕生した「女性大臣の日」です。岸内閣の後を受けて池田勇人内閣が発足し、中山マサ衆議院議員が厚生大臣として入閣しました。
女性大臣の日、っていうのがあるんですね。
ちなみに、7月19日は「北壁の日」でもあって、これは、1967年のこの日、東京女子医大山岳部の今井通子と若山美子の2人がマッターホルンの北壁からの登頂に成功した。女性だけのパーティーでの北壁登攀は世界初だったそうです。
ということで女性の活躍(っていう取り上げ方自体がもう古い感じですが…)に縁が深そうな日ですので調べてみました。
ちなみに女性閣僚ですが、中山マサさん以降、1人か0人という時代が続きます。女性閣僚が2名以上になるのは、なんと、1989年発足の海部内閣が初です。昨年9月の菅内閣も2名ですからあまり変わってないんですね…
最も多かったのは2001年発足の第一次小泉内閣と2014年の第二次安倍内閣です。
小泉内閣
田中眞紀子氏:外務大臣
遠山敦子氏:文部科学大臣
扇千景氏:国土交通大臣
森山眞弓氏:法務大臣
川口順子氏:環境大臣
安倍内閣
高市早苗氏:総務大臣
山谷えり子氏:国家公安委員会委員長、拉致問題担当、内閣府特命担当大臣
有村治子氏:女性活躍担当、行政改革担当、内閣府特命担当大臣
松島みどり氏:法務大臣
小渕優子氏:経済産業大臣
大臣は民間からも登用できますが、通常は国会議員から選ばれます。
では、国会議員の女性割合はどれくらいなのでしょうか?
男女共同参画局「令和3年版男女共同参画白書」によると、衆議院における候補者、当選者に占める女性の割合は、直近の平成29年10月で候補者で17.8%、当選者で10.1%となっています。
推移を見ると増えているのがわかるものの、それでも2割にも満たないんですね。しかも当選者では1割。少ないとは思っていましたがこれほどとは。
一方の参議院では衆議院よりは女性の割合が多くなっており、直近の令和元年で候補者で28.1%、当選者で22.6%となっています。
二世議員でもなければ、地方自治体の議員を経て、というケースが多いと思いますが、地方議会の女性議員の割合の推移もありましたのでご紹介します。
特別区議会で30.2%と最も高く、政令指定都市市議会が20.4%で続いています。
ともに人口が多い都市部の議会です。一方で、都道府県議会となると、町村議会と並んで最も低くなっています。
令和2年12月末現在、市区議会の3.7%、町村議会の29.0%(!)ではいまだに女性議員がゼロとなっているそうです…
こうしたことを問題として取り上げるメディア側はどうか、というデータもありました。記者でも2割と少ないですが、管理職になると極端に少ないですね…
最後に、よく報道で「日本は100位以下!」といったトーンで紹介される「ジェンダー・ギャップ指数(GGI)」ですが、順位しか見たことがなかったのですが、以下のチャートはわかりやすいのでご紹介します。
政治分野が圧倒的にダメ、なんですね。
というか、この4分野で構成されていますよ、とか、きちんと報道してほしいですよね(調べもしないで聞いていただけの自分が悪いのですが…)。
→投資の世界でも取締役に女性がいない企業には会社提案にNoを入れるのが当たり前になりつつある。一方で政治の世界にはそういったものは選挙しかない。何か解消するアイディアはないだろうか?
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆様の頭の体操のネタになるところがあれば嬉しいです。
昨年7月からこのような投稿を1年続けてきました。以下のマガジンにまとめていますので、よろしければ覗いてみてください。