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朗読

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朗読ありの記事をまとめています。
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#新美南吉

朗読LIVE 110 木の祭り 新美南吉

朗読LIVE 110 木の祭り 新美南吉

大きな白いものか窓辺に来た。クロアゲハのアルビノかと思うような大きさ、優雅さ。網戸にぺたりと取り付いた姿は、チョウのそれではなかった。いつもはそこで、なんだ、蛾か、となり、何故か価値が下がってしまうのだが、その飛ぶ姿と白の輝きが目に残った。
朝になっても、まだ張り付いていた。夜に見たような白ではない。薄緑がかった、もう少し色味の薄い羽だった。それはそれで朝の光の中で儚げで壊れそうな繊細さだった。

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朗読LIVE 41 うた時計

朗読LIVE 41 うた時計

オルゴールが好きだ。ネジを巻いて、その後に勢いよく鳴り出す。だんだんとゆっくりになって、最後の一音を渾身の力で弾いて、止まる。個体によって、じわーっと粘るのもあれば、突然止まるものもある。

玄関にブリキの水車小屋のオルゴールを置いている。水車部分がネジになっている。いつ買ったのか、いただいたのかも定かでない。多分、小学生の頃だろうと思う。めったに鳴らさないのだけど、たまにリーンと鳴ってびっくりす

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朗読LIVE 33 花をうめる(後半)

朗読LIVE 33 花をうめる(後半)

後半は、花をうめる遊びの中で起こった小さなエピソード。切ない。

花をうめる(後半) 新美南吉
朗読は2分40秒くらいからです。

前半はこちら。

朗読LIVE 32 花をうめる(前半)

朗読LIVE 32 花をうめる(前半)

美しいパノラマを埋めて、それを探す、という遊び。

まだかなというドキドキ、見つからないんじゃないかという焦燥、見つけた時の安堵、そしてガラスの向こうへの期待、美しい世界に言葉を失う…。
作った方は、早く発見して欲しいけどして欲しくないような、発見されたかというちょっと残念、でも美しいパノラマを見てほしい、すごいでしょと自慢したい、はぁーっというため息と目のきらめきを見たい。

色んなドキドキが凝

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朗読LIVE 21 手袋を買いに

朗読LIVE 21 手袋を買いに

雪をはじめて見る子狐、はじめて雪と戯れる。そして夜、はじめてのお使いの子狐、手袋を無事にゲット。母狐の子を思う気持ちと、葛藤は、子を持つようになってまた違う響きを持って迫ってきた。

だいぶ前にリクエストいただいてから、ずーっと気にかかっていたのですが、まとめて読む時間が取れず…。遅くなってごめんなさい。

手袋を買いに 新美南吉朗読は2分前からです。

(ちょっと色々反省の回…。再チャレンジした

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朗読LIVE ⑧ 木の祭り

朗読LIVE ⑧ 木の祭り

この季節の綺麗なものを全部盛りにしてみました、という感じのお話。梅雨空の下、誰も通らない野原の美しい景色を夢想したのでしょうか。

木の祭り 新美南吉朗読は2分40秒くらいからです。

(誤魔化しようのないほど噛んでしまった…反省の回)

朗読LIVE ④ 二ひきの蛙

朗読LIVE ④ 二ひきの蛙

蛙はお互いの色が気に入らない。でも、それは寝る前だから…?!

二ひきの蛙 新美南吉朗読は2分すぎからです。

(レター機能を使ってリクエスト募集中です。…ってこちらにも貼ろうとしたら、なんだかうまくいきません…。)

(noteから聞いていただいた方で、リクエストしようかなー、と思っていただいたら、noteのコメント欄でお知らせ下さい。よろしくお願いします。)

(リクエストいただく際には…
 

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朗読LIVE ② あし +α

朗読LIVE ② あし +α

足が痺れると、誰の足? ってなる、というお話。

今回は、2回読みました。2回目は、ちょっとお遊び。

あし 新美南吉朗読は、1分半くらいからです。

(予告しておきながら、開始に手間取ってしまいました。もしかして、万が一探してくださった人がいたら、ごめんなさい。)

朗読LIVE ① ミチコサン

朗読LIVE ① ミチコサン

自分の朗読会をしたい!

そう思うようになった。
しかし、自分の中で、よし走るぞ、と思ったタイミングで、色々ダメになっていった。このご時世では、対面で、しかも生声の届く範囲でというのは難しい。

悶々としていたら、世の中色んなことを考える人がいるんだなぁ。音声配信という世界を知って、恐る恐るも飛び付いてみた。

最初は、採録して、納得のいくものを、と思っていたが、目の前に見えていなくても、聞いてく

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