#36 絵本の読み聞かせボランティアがなかなか楽しいはなし
昨年から小学校の「読み聞かせボランティア」に参加しています。
始める前は「大変かなー」とか「教員免許もないし、自分の子ども以外の子どもにほぼ関わったことないしできるかなー」「そもそも人前で絵本読んだことないけどできる?」って考えていたけれど、やってみたら思っていたよりもずっと気楽で、ずっと楽しかった。今回はそんなはなしです。
1.読み聞かせボランティアに参加した理由
小学校に入学するまで、うちの子たちは園バスがなく親が送迎する幼稚園でした。
先生やクラスメイトやその親と、朝と夕方に顔を合せ、しかも月1〜2の行事があったので、イヤでも、先生の人となりやクラスメイトの子のタイプとかがわかっていました。
だから子どもの言う「○○先生がこんなこと言った!」「△ちゃんにこんなこと言われた!」って言うのを「こういうトーンで」「こういう真意があって」言ってるな、というのがなんとなくわかっていた。
子どもから聞く伝聞系の「言葉」を、言った人の人となりがわかるかどうかって大きい。いつも誰にでも意地悪言ってる子に「バカ」って言われるのと、絶対に人のこと悪く言わない子に「バカ」って言われるのとでは全然状況違うだろうなって。こっちが子どもの言葉にどう反応するかの判断材料になる。
小学校に行ったらパタリと親が参加する行事がなくなった(授業参観が年に2回と運動会くらい?)ので、先生がどんなタイプかわからないとか、放課後遊ばないクラスメイトの顔と性格がわからないとか、なんなら、学校の校舎のレイアウトすらよくわからないので、子どもの話がイメージできなかったりするように。。
もっと小学校のことや子どもたちの環境を知りたいなーと思って、もともと絵本が好きな事もあって、学校ボランティアに参加してみようと思ったのです!!
2.読む本の選び方に悩む時間が楽しい☻
実際、やってみるとなかなか楽しい。
本を選ぶところから読み聞かせははじまっている!というか、本選びが醍醐味の半分を占める。
長女や次女のクラスを担当するときは、良さそうな本を大量に図書館から借りてきて、娘や家に遊びに来た友だちに助言をもらったりする。
問題は我が子の学年じゃない時。すごく悩む。
特に5・6年生なんかは、子どものリアクションや理解度に我が子が参考にならないから「これだと幼稚すぎるかな?」とか思っちゃう。
でも他のベテランボランティアさんに聞くと、高学年には内容が幼いかな〜という本でも、集中して聞いてくれますよとのこと。確かに、大人の私たちが読んでも、色々感じるもんね。
私は、その時の四季や季節の行事に合った絵本を1冊と、まなびのヒントになる絵本を1冊入れるようにしています
今まで子どもたちの反応が良かったまなびのヒント系の本がこちら。
3.読み聞かせ当日も楽しい☻
さて、読み聞かせ当日。
個人的に苦手なのが挨拶とか、本に入るまでの時間。挨拶をして、自己紹介をして、ちょっとした小噺をして、一冊目に入るまでの時間。
子どもたちも見知らぬ大人に対して、大きなリアクションをしていいのかわからない。
1年生とかは好き勝手に話してくるんだけど、むしろどこでその話を切っていいのか素人には難しいレベルで喋るんだけど。
中学年以上は、読み聞かせは「静かに黙って聞く」べきだと思っているから声を出してはいけない、大きな声で返事をしたのが無駄話とみなされて先生に注意されないか心配する気持ちがある。
なので先に「わたしも緊張しています^^」「私の読み聞かせの時間は、思ったことを好きに発言していいですよ」とはじめに伝える。
そしてその時期の時事ネタ(寒いね、もうすぐ運動会だね、今月は敬老の日があるねーなど)から、一冊目の読み聞かせにはいる。
ちなみに読み聞かせといっても、一方的に「読んで聞かせる」派と、聞いている子たちに問いかける「コール&レスポンス」派があるっぽいけれど、うちの小学校ではどちらでもOKということです^^
自分で絵本を読んでいる時や我が子に読み聞かせしている時と、全然違うところで予想もしていなかった反応が返ってくるのがすごく楽しい。子ども達が絵本をじーーーっと見ている目がキラキラしていて眩しくなる。
1年生から6年生までどの学年も、授業中はおしゃべりしちゃったりフラフラ出歩いちゃうような子も、絵本を見ている時は、じっと黙ってしっかり座ってきちんとお話を聞いている。絵本ってすごいんだなーって痛感させられる。
4.6年生の11月の読み聞かせ記録
今回は6年生担当でした。その記録。
最近寒くてお布団から出られなくなってきたよね。今日はあたたまる絵本を持ってきました。というように、この本を読んでみました。絵本読んだだけなのに、読み終わったらお風呂上がったみたいに体がポカポカしてた不思議(笑)
次にこれ。6年生だから語彙力もついてきて、クイズ形式で面白かった。6年生とはいえ、ちょっと難しい言葉になると悩む。大人でも悩むもんな。ちょっとずつヒントを出しながら一緒に答えを導いてくのが楽しかった。
あとはちょっとメッセージ強めのこちらも6年生なら理解できるかなと思って読んだ。「こわいと おもうから こわいものが みえるんだ」「ゆうきがあれば ほんとうのものが みえる。いきていれば たくさんの かべに であう。でも そのほとんどは ただのまぼろしだ」「ほんとうのものを みるゆうきがあれば かべはきえる」という小鳥のセリフが大好きで、読み終わった後にもう1回そのページだけ読んだ。
高学年にならないと理解難しいかなというこの本も読みたかったけど、時間の関係で今回は読めなかった。。国境ってただの線でしかないに、いろんなかたちがあって、それが原因で戦争が起きたり、逆に国境を超えて経済や交流活動をおこなえたりする。不思議。日本にいるとあんまり「国境」って意識しないから、新しい視点に出会える本。
5.学校ボランティをしてみて良かったこと
娘のクラスに行くと「あー!⚪︎ちゃんのママ!」って色んなお友達が反応してくれるようになったし、娘の口から名前だけ聞いてた子がどんな子なのかもわかるようになって嬉しい。
読み聞かせ中はみんなきちんと席についているけど、その前後で廊下で会って喋ったり、読み聞かせ中の態度やリアクション、発した言葉で、なんとなくその子の人となりやクラスのポジションがわかる。
先日、学級崩壊しているクラスを担当したボランティアさんが、崩壊していると知らずに行ったらしいんだけど、普段めちゃくちゃ温厚な彼女が帰りに「⚪︎年⚪︎組ってどうなってるんですか!?読み聞かせ中はすごく大人しく聞いていたんだけど、なんか変な違和感を感じた。あんな異様な空気は初めて!」って私に聞いてきたから、やはり読み聞かせの短時間でもクラスの空気はわかる。
そして、他のボランティアさんとの交流も楽しい。
作家さんの名前や作品名がボンボン出てきて、ついていかないくらいに、みなさん絵本好き。(私は作家とか作品名は忘れちゃうけど、表紙の絵を見たら内容思い出すタイプ、、) みなさんのおすすめとかを聞いていると、今まで食わず嫌いしていたタイプの絵本を試すきっかけになって、新しい世界に出会える。
子どもは同世代なのに、子どもつながりの「ママ友」ではないから、子どもじゃなくて自分を主語にできるし、話もしやすい。
6.さいごに
昨今、働いている人が多くて、なかなかボランティアで学校に来てくれる人は少ないらしいけど、1〜2ヶ月に1度だけでも学校に行ってみるの、楽しいですよ。おすすめです!!
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