幼い頃の私は、何にもない顔をして遊び始めた。

夕暮れ時、地元の小さな駅、蝉しぐれ、大きく伸びた道端の雑草。

1か月振りの帰省をした7月31日。上がった気温、生い茂った葉、夏の音すべてが、1か月の経過を知らせていた。あまりにも出会いに溢れていた7月だった。

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かつて私は、"いつの日か"大学生になることに、憧れを抱いていた。そして今、いつの日か妻になり、いつの日か母になることを待ち望んでいるように思う。

彼氏ができたという話ではない。単純に人を愛したくなったのだ。

形が愛のすべてではないことは分かっている。ただ、形ある愛は胸の苦しさと愛くるしさを持っている。分かりやすい愛に溺れたいのかもしれない。

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