内藤鳴雪 俳人と俳句作品ご紹介4 〜俳句にご興味のあるみなさまへ〜
俳句に何となく興味があるというnoteのみなさまに、明治・昭和期の俳人の方々の作品をご紹介していく記事です。
各俳人の経歴等はここでは省略したいと思います。
気になった俳人の方については、他の作品などといっしょにぜひ調べてみてください。
◇ 今回の俳人 ◇
内藤鳴雪
ないとう めいせつ
遣羽子の裾にからまる小犬かな
日あたりや江戸を後ろに畑打つ
雀子や走りなれたる鬼瓦
駆けぬける汽車の嵐や夏木立
思ふこと紫陽花の花にうつろひぬ
湖に山火事うつる夜寒かな
秋の空芙蓉の花に定まりぬ
家売りて妻伴ふや秋の旅
宵闇や鹿に行きあふ奈良の町
おもかげや廻り燈籠の十七年
稲妻のあとは野山もなかりけり
初冬の竹緑なり詩仙堂
天井の天女の煤も払ひけり
女一人僧一人雪の渡しかな
塔を塗る朱のしたたりや冬木立
遣羽子=やりばね
裾=すそ
雀子=すずめこ
鬼瓦=おにがわら
紫陽花=あじさい
芙蓉=ふよう
伴う=ともなう
宵闇=よいやみ
廻り燈籠=まわりどうろう
煤=すす
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
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