口語俳句 俳句の目標の探究 〜『表現の新と万象の真』について〜
俳句にご興味のあるnoteのみなさまに俳句の様々なことについてご紹介していく記事です
口語俳句 俳句の目標の探究
『表現の新と万象の真』について
はじめに、口語俳句の基礎基本・つくり方については自分自身ほぼわかりました。
ですので次は内容、口語俳句で「何をどう詠むのか」についての探究を進めています。
６月から個人的な俳句の目標として下記の１１項目について時間をかけて探っています。
「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」
「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」
「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」
「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」
これらの目標は、下記の３つに大きく分類することができそうです。
俳句の目標の分類
◇何を詠むか◇
「ものごとの花」「沈黙の美」
「内的宇宙」「都市詠の探求」
◇どう詠むか◇
「表現の新と万象の真」「一新一真」
「三物一句」「一句新世界」
◇何をめざすか◇
「驚きと感動の詩」「平明深遠の詩」
「風情の継承」「一句新世界」
今回はこれらの俳句の目標のなかの『表現の新と万象の真』について、簡単な解説と実際の作品をまとめました。
◇俳句の目標 『表現の新と万象の真』
『表現の新と万象の真』は、新しい表現の仕方で、万象の真理を詠んでいこうという試みです。
「どう詠むか」の分類に入る目標です。
これを個人的な目標に取り入れた理由は、自分自身の俳句やその作品を少しずつ前に進めて、停滞や軽薄化を防ぐためです。
ここでは、
『表現の新』は、新鮮な俳句表現や表現の仕方をたえず探っていくこと
『万象の真』は、万象のなかに秘められた真理を一つ一つ見いだしていくこと
になりそうです。
俳句の歴史上で長く行われてきたことの一つが、この試みという見方もできるのかもしれません。
歴史上の俳人たちが代々これを行ってきたことは、
各時代ごとに新しい「作風」や「理念」そして「名句」が生まれ、今にのこされていることからもわかります。
またこれがよくできている時代や俳人の俳句は前進し、できていない場合は停滞することも容易に想像がつきます。
新しい表現や真理を追究することが、俳句を詠みつづける原動力になるという方もおられるかもしれません。
さいごに、口語体（現代語）で詠むことも新しい表現の仕方の一つということが、様々な作品をつうじて少しずつ立証されてきているようにも感じました。
口語俳句『表現の新と万象の真』
一新一真 最近の１５句
春の富士羯鼓がひびきだすように
叙景詩のひとりとなって花あおぐ
花遍路日々をふぶくということか
人生をとおくながめて野にあそぶ
しゃぼん玉そらいちめんの現実よ
木の下よちってもちってもちる桜
五重の塔花びらとしてふぶきだす
つばめの巣ふえゆく声を見守るか
かたつむり伸び行くさきが新世界
かきつばたかげも花咲く水のうえ
揚羽蝶おもいたくされながらとぶ
集中よそらにしずまる飛びこみ台
じんせいのゆめのなかへと昼寝覚
蛍の夜だれもさびしいひとでした
今朝すでになつかしいのが蓮の花
＊個人の見解で選句をして
小作品集として構成したものです
＊今回の目標を一語にまとめたのが
『一新一真』の目標で、内容は同一です
他の目標についても順次取り組みをすすめて、作品として具現化していければと考えています。
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
▽これまでの目標の記事はこちらから▽
＊個人的な目標、考えを短く記しました
＊これらの俳句の目標は、過去の学びから得たものを再構築、再構成、言い換えたものです
＊至らない点、充分に書き尽くせていない部分もあると思いますがご容赦ください
＊俳句については個人・団体によって様々な考え方や見解があります
◇関連記事◇