Kusabue 近詠⑧ 36句 悠凜さん選
noteに発表した俳句作品の中から
「今月の1句」
「今週の1句」
を
悠凜さんに選んでいただいています
4月~6月の結果です
2020年
4月
◎今月の1句◎
かたらうかコーヒー店で尽きる春
【今月の1句候補】
住まわせてもらう地球よはるの芝
雨おとよはるの地球の子もりうた
おもいでのはてはかげろう故郷よ
はるの灯がともった地球星のなか
ゆく川のさいごはひかりはるの海
かたらうかコーヒー店で尽きる春
老画家にえがくしあわせひとり静
◯今週の1句から◯
八十八夜こころに故郷あってこそ
◇今週の1句 まとめ◇
たいせつなひとがまわりに大花見
そのはてにわらいがでたか卒業生
千ねんよ泣いてわらってはるの月
とうといぞそだった家の花ふぶき
八十八夜こころに故郷あってこそ
5月
◎今月の1句◎
冷し酒むかしばなしはさせてやれ
【今月の1句候補】
はるかさよ会ったすべての人が虹
若草か野はらから立ちあがるひと
いまにしておもえば故郷ほたる籠
寝ころんでだれもがそらに夏の芝
日本よ遠くしずかな夏の音
ダイバーとひとつになった海は夏
はるかさよいまじんせいの夕涼み
草笛よあしたへつづくじんるい史
冷し酒むかしばなしはさせてやれ
◯今週の1句から◯
蟻の列すすむいのちの物語
◇今週の1句 まとめ◇
たましいのみなしごひとり吹流し
野にふたりだまっていても風薫る
蟻の列すすむいのちの物語
ひとびとがうつくしいのは祭の夜
6月
◎今月の1句◎
生きるとは灯をともすこと夏の闇
【今月の1句候補】
たましいの灯が一つずつ梅雨の街
生きるとは灯をともすこと夏の闇
ふるさともあたらしくなれ衣更え
手花火よ一人きえまたひとり消え
汗一人責められもせず責めもせず
咲いた幸せ散った幸せかきつばた
聴くまではきこえず坂の蝉しぐれ
◯今週の1句から◯
地の声よ刈ってもかっても夏の草
◇今週の1句 まとめ◇
世のなかをあらい流して梅雨の月
革靴が去ってゆくおといなかの夏
人生の影と光の夏帽子
地の声よ刈ってもかっても夏の草
Kusabue
悠凜さん
ありがとうございます