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「夜の」デリバリーの仕事。

Uber Eatsが無い街に住んでいます。


そんな街、今の日本にあるの!?


と、お思いになる方がいらっしゃるかもしれませんが、
これが意外と結構多い。


なんなら、
Uber Eatsの普及エリアよりも、


デリバリーヘルスの出張可能エリアの方が、

全然広いんじゃないか。


今日は、
そんな、
「夜の」デリバリーで、


私が学生の頃に、
バイトをしていた時のお話です。



学校の先輩からの紹介で。


「おーい、くるみ、良いバイトあるんだけどさ」


そんな唐突な呼びかけで、
女の子をホテルまで運ぶバイトを始めた。


ドライバーが辞めてしまった時は、
indeedなどで、
お気軽に募集するわけにもいかないので、

辞める人が、次の人を連れてくる。


そんな仕組みになっていた。



学生なので、
1、2年で辞めるのが普通だし、
自分の代わりなんて、いくらでもいる。


バイト代は、
1時間で千円だった。


お店?によって、
働く条件はまちまちだと思うけど、


私がバイトしたお店の条件は、

・自分の車を使用
・ガソリン代は時給に込み
・待機時間も時給が発生する


というものだった。


大体20時から、24時過ぎくらい。

その日のうちに、
現金で手渡しでもらえた。


週に、3・4回くらい入っていて、

当時、ガソリン代なんて、
1リットル90円とかだったから、

2週間に1回くらい、
一日分のバイト代を、まわしていたら、

バイト以外の分も含めて、
それでガソリン代は、十分まかなえていた。


車の助手席の下に、
ガソリン代貯金、みたいなのにして、
銀行の封筒に入れていたっけ。



4時間働いて、

ホテルと事務所の往復1回切り、

なんて日もあれば、

ずーーーっと
走りっぱなしの日もあった。


小さいお店?
だったので、

小さなボロアパートが、
事務所兼、待機場になっていた。


女の子も、ドライバーも、
同じそのボロアパートで、
待機していた。

部屋は3部屋あったかな。


ドライバーはリビングみたいになっている
事務所スペースで待機して、

なぜか、カーペットの上で、
正座で待っていないといけないルールだった笑


のんびり待つ、
っていう感じではなくって、

リビングの入口付近で、
小さい座布団1枚分くらいの
スペースに、

男が3人、
まるで修行僧の様に
待機している時間は、心底苦痛だった。


座布団なんて、無いしね笑


女の子は、
奥の休憩スペースで、ゆっくりしていた。

リビングみたいなところへ出てきて、
雇い主の893(?)や、
我々ドライバーと談笑をしにきている子もいた。


日によって、だが、
女の子は、4・5人いたように思う。

最年少は18歳からで、上は30歳ちょっとまで。



お店のカラクリ。


お客さんから、
お店に電話が入ると、

指定の場所まで、
ドライバーが運転し、
女の子を連れて行く。


シティホテルや、
ラブホテル、自宅に着くと、


ドライバーが事務所へ連絡する。


すると、事務所から、


・お店の名前
・女の子の源氏名
・時間
・値段


を言われる。


お店の名前???


そうだ、
この事務所、

同じ女の子を、
違う店舗を装って、

別の女の子として、
在籍している様にみせていた。


A店「トマト」
B店「シンデレラ」
C店「いま、いきます」

みたいにして。
(店名は適当です笑)


しかも、

松竹梅

みたいに、価格の異なるシステムで、だ!!


まじか。


と、純情ピュアに毛が生えた程度の私は、
心底びっくりしたのを覚えている。



大人って、いつの日だって、汚いんだな。


そう思ったが、今では私がその汚い、大人だ。


「あかりさん、トマトで120分です」


そういった時に、
「やった」

と喜ぶ理由は、
新人の私には分からなかったが、


後から聞くと、
「トマト」は、高級店だった。









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