今回はアデルの代表曲である『Rolling in the Deep』を解説します!
アデルの2枚目のアルバムとなる「21」に収録された曲で、浮気を繰り返す恋人に対する怒りの心境を歌詞にした楽曲です。リリース以降、ビルボードなどで上位にランクインし、グラミー賞まで獲得した、アデルの出世作とも言える曲です。
数年前に日本でも流行っていたので、PVを見たことがある人も多いのではないでしょうか?山積みになった割れたコーヒーカップが特徴的なPVです。当時のアデルの気持ちを汲み取りながら聴いてください。
Fire(炎)はアデルの怒りの感情を表しています。相手の男に対する怒りの感情が少しずつ大きくなっていき、fever pitch(最高潮)に到達するときに暗闇にいたアデルを炎がパッと明るく照らしてくれるという比喩表現を使った歌詞からスタートです。
Crystal clear(はっきりと明確に)は何かが明瞭になったときのことを指しますが、ここでは相手の男の裏切りがバレて、本性が剥き出しになったことを意味しています。
ちなみに公的な場で shit という言葉を使うのは憚られるので、代わりに ship という言葉が代用されています。
Every piece of you(あなたの全ての片鱗)は、相手を脅す時に使われる表現で、「跡形も残らないように消してやる」というニュアンスの意味。
Underestimate は「〜を過小評価する」という意味で、簡単に言えば「私のこと舐めんなよ」と言ってる感じ。
この曲の中では it all という表現がたくさん出てきますが、意味は「二人の恋愛にまつわることの全て」です。
安定した生活、愛し合う二人、期待した将来…など。それら全てを私たちは手にできたはずなのに…というアデルの嘆きの感情が溢れているパートです。
サビでも could’ve had it all(すべてを手にできたのに)と言っています。アデルはこの恋愛にとても大きな期待を寄せていたのですね。
Rolling in the deep の意味は諸説ありますが、今回は個人的な解釈を紹介します。
Roll in には様々な意味がありますが、ここでは「〜という感情にふける」がニュアンス的に近いでしょう。
The deep とは相手に対する「深い愛情」を指します。要するにここでアデルは、彼との生活を思い出し深い愛情にふけっていることを意味します。
でも相手の男はそんなアデルの愛情を踏み躙り、ビートに合わせてもてあそんだと言っています。最低な男ですね。
相手の男の噂を耳にしたアデルは、ついに復讐しようと決意します。そして作られたのがこの楽曲『Rolling in the Deep』です。
この曲を世界中の人に聞かせて、あなたの素性を知らしめ、絶望してしまえ、と吐きかけるように歌詞にしています。
Count your blessings で「あなたの幸福を数えなさい」という意味になり、ここでは暗に「私といられることを幸せに思いなさい」と言っています。そうすればあなたの望むものは見つかるのに…と続きます。
Reap just what you sow は「蒔いた種を刈り取ることになる」という聖書から引用された言葉。日本語で言えば因果応報、自業自得に近いですね。
おわりに
この曲は思ったよりもアデルの怒りが爆発していて、訳していてヒヤヒヤしました笑
歌詞もさることながら、アデルの歌唱力が最大限に発揮されている曲でもあると思います。
僕も何回かカラオケで歌おうとしたことがあるけど、毎回喉が潰れる…w
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
それでは今回はこの辺で。
See you next time!