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短歌と俳句 おみなえし

  おみなえし確かに在りし人の世の
         更地の隅の90度哀し   


 人の住まなくなった家の荒廃のスピードは凄まじいものがあります。明日は我が身です。
 生前の庭の花々も その土地の植生には敵わず 叢になる中を まるで主の意志のように女郎花が茎を伸ばしています。
 そろそろ咲いたか写真を と、出かけてみれば 更地になっていました。
       …………………
 
 秋の七草を 自然に茂らせていた庭の名残りは もうありません。この庭で お月見をした夜の思い出だけが 胸に灯っています。

    廃屋の庭おみなえし丈高し

   

   

   

  
       
      

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