3行日記 #125(蒸し寿司、冬苺、おもちをかんでいないから)
一月二十一日(日)、雨のち晴れのちくもり
午前、電子レンジが壊れたので、ヨドバシへ。新しいオーブンレンジを買った。ノンフライの調理ができるらしく、たのしみ。
昼、妻のお母さんと待ち合わせをして、商店街の寿司屋へ。上蒸し寿司を食べた。温かい寿司飯は酢が鼻にぬけていい香り。ふかふかの錦糸卵のなかに、柔らかい穴子、よく味の染みた椎茸、海老が乗っていた。身体がぽかぽかになった。
午後、チャックの散歩、お城のほうへ。スポーツのイベントが予定されていたが、行ってみると人も少なく静か。雨で中止になってようだ。東屋のベンチに座って、昨日のドーナツとバウムクーヘン、緑茶で休憩。ドーナツはかばんの中でつぶれて「0」になっていた。おやつを欲しがるチャックが飛びかかり、泥だらけの足でせまってきた。山裾のお掘りにそった遊歩道を歩いていると、赤い実が光っていた。ちいさな粒がたくさん集まっている。冬苺というらしい。一粒もいで口に入れてみる。甘酸っぱくておいしかった。
野球場をぐるりとまわってお城の近くに戻ってくると、大きな白い犬が見えた。プードルだった。近づいてみると、左右の脚にドーナツのようなモフモフの輪っかが三つ、ルーズソックスのようについて、両耳にはピンクのイヤリングがぷらぷら揺れている。髪型もセットしていた。近づくのをためらっているうちに去っていった。帰り道、靴紐がほどけたので、神社の石段に座って結び直していると、屈んだ両膝のあいだにチャックが滑りこんで笑顔をふりまいてきた。両耳を撫でた。遊歩道の泥道を歩いて、足の裏だけでなく、ふくらはぎのあたりまで泥だらけだったはずなのだが、家に着くころにはなぜか、ふくらはぎの毛が白くなっていた。
夕方、妻が小学三年生のときに書いた日記が見つかった。植物園から帰ってから「家についてプリンを食べました。歩いてあせをかいてプリンを食べるのは、いいなと思いました」。学校の行事で「おもちを食べた。きなことしょう油があったがどれもおいしかったので、だんぜん一番だった。なぜなら、私はおもちを少ししか、かんでいないからだ」。誕生日にホテルのバイキングでたらふく食べたあと「お母さんに『何が一番おいしかった?』と聞かれたので『たこ焼き』と言ったら、おこられた。それで『アイス』と言っておいた」。表紙の裏には、「➡!⬅」とシールが貼ってあった。
夜、酢豚、蜜柑。揚げた豚肉おいしい。蜜柑は皮がうすくおいしい。夕方に行ったのでチャックの散歩はお休み。別府の貸間のドキュメンタリーを見た。