5·はじめてのカウンセリング
海外に移住した私の精神状態はみるみるうちに急降下した。
慣れない環境での子育てがかなりのストレスになっていたようで、また度々私は暴れた。
旦那は力づくで抑える事が度々あったが、抑えられると余計に興奮して発狂してしまう。
度々揉み合いになって怪我もよくした。
何故、旦那は優しくしてくれないのか。
何故力づくで抑えつけるのか。
どうすれば私の苦しみをわかってくれるのか。
そもそも、いつも旦那との口論から喧嘩が始まり、それが収まりきらなかった結果だ。
旦那との距離はどんどん広がった。
そんなとき、友達がSNSで一人のカウンセラーを紹介していた。
多国でいろんな人種をカウンセリングしてきた過去あり、経験多数、問題を根本から解決、海外からも電話でカウンセリング可能…
と書かれていた。
最初はあまり期待していなかったが、何もしなければ何もかわらない…そう思って、とりあえず連絡してみることにした。
そして電話でのカウンセリングが始まった。
最初は、ほとんど旦那の愚痴のような会話で終わった。
2回目は色々と自分の情報を聞かれた。
まずは家族構成。
私「家族は父と母、あと姉がいます」
カウンセラー「お父さんとお母さんの関係はどうですか?」
私「昔からよく喧嘩しています。でも腐れ縁とゆうかなんとゆうか、ずっと一緒にいてます」
カウンセラー「お姉さんはどんな人ですか?」
私「お姉ちゃんは…ん〜…難しい人です。昔から繊細で、神経質で小さい頃にからよく気に入らないことがあると泣叫んでました。、中学生の頃から不登校になってそこからひどい鬱になり、自殺未遂を何度かしました」
カウンセラー「どうして鬱になったか原因はわかりましたか?」
「よくわかりません」
カウンセラー「お母さんとの関係は良好ですか?」
私「あまり良好ではありません。昔からあまり笑わなくて、冷たい部分があって、お姉ちゃんががうつを発症してからはずっとお姉ちゃんにつきっきりで、私はあまり構われた記憶はありません。
中学生の頃からお母さんが朝起きてくれなくなり、毎朝自分で起きて一人で朝ごはんを食べて一人で学校に行っていました。
他の友達はみんなお母さんに作ってもらったお弁当を持ってきていたけど私はいつも自分で朝コンビニで買っていったものでした。」
私は涙がポロポロでた。
人に話したのは初めてだった…
泣いて泣いて止まらなかった。
でも私の話は止まらなかった。
「お父さんはいつも仕事で忙しいし、家族に興味がなくて知らん顔。
お姉ちゃんは何度もリストカットをして、実際に血を流して倒れていた所を目撃して私が救急車を呼んだ事もあります。
辛かったのに誰にも言えずに、誰も気付いてくれなかった…
もう結婚して新しい家族ができたら辛い思いしなくて済むと思っていたのに今また辛い思いしてる…私はいつになったら苦しみから抜け出せるんですか!?」
私は電話越しで子供のように泣き叫んだ。
カウンセラーは「話してくれてありがとう。
これからは絶対に辛さから抜け出せますよ。今日、あなたはその一歩を踏み出しました。
とても勇気のいる一歩です。
私は全力でお手伝いします。
もう大丈夫ですよ。」
そう言ってくれた。
嬉しくてまた涙が止まらなかった。