見出し画像

【読書メモ】海洋プラスチック 永遠のごみの行方(保坂直紀)【#41】

問題になっている、
海洋プラスチック、
マイクロプラスチックの話です。

少し前に
普通に生活していると
1週間に
クレジットカード1枚分の
プラスチックを食べてしまっている
という記事を読んでいたので
ちょうど興味を持っていました。

目次
はじめに ~このまま汚れた海でいいのだろうか
第一章 世界の海はプラスチックごみだらけ
第二章 プラスチックは地球の異物
第三章 マイクロプラスチックを生き物が食べる
第四章 わたしたち一人ひとりの力は小さいのか?

第一章では
プラスチックゴミの概論、
第二章では
物質的な特徴を
解説していくれています。

第三章では
最初に言った
実は、私たちは毎日
マイクロプラスチックを
食べてしまっている
という話で、
第四章では
プラスチックゴミに関する
様々な取り組みを紹介しつつ
本当にプラスチックゴミは問題なのか?
温室効果ガスの削減と
石油の消費を減らすことは
方向性が一致していないことが
客観的に示されていて、
もう一度原点に立ち返って
いろいろ考えさせられます。

個人的に驚きだったのは
日本ではプラスチックゴミの8割が
リサイクルされていると
色々なところで見ますが、
実はこのうちの7割が
「熱回収」
つまり
焼却されているだけという
大いなる欺瞞です。

世界的には
熱回収はリサイクルに含まれないため
日本のリサイクル率が
異常に高く見えるだけで
本来のリサイクル率は
たったの2割しかなく
世界標準と対して変わらないことを
初めて知りました。

さらに衝撃的なのは
海に流れ込んでいる
プラスチックゴミの
99%は行方不明になっていて、
しかも
計算上は約3年で
消滅してしまっているけれど、
どこに行ってしまっているかは
全く不明であるということです。

今の科学では
検出できない、
特定することができないということです。

マイクロプラスチックより小さい
ナノプラスチックになって
生物に取り込まれて、
でも
生物はプラスチックを分解できないので
知らないうちに
私たちの体のどこかに蓄えながら
生きているのでしょうか・・・

そのうち
体の一部が
プラスチックに置き換わった
生物が生まれてくるかも
しれませんね。

ちなみに、
ポリエステル100%のマイバッグと
ポリエチレン100%のレジ袋では
マイバッグがレジ袋の
約50倍の二酸化炭素を排出するので
マイバッグは50回以上使わないと
二酸化炭素排出量が逆に増えてしまいます。

重量は約10倍なので
10回以上使えば
ゴミの量としては少なくなります。

なので、
ゴミを減らそう
と考えると、
10回以上使えば効果がありますが
二酸化炭素排出量を減らそうとしたら
50回以上は使わないと逆効果です。

一人暮らしで
週に1回しか買い物に行かない
という人は
50週間以上
つまり
1年(48週間)以上
同じマイバッグを使って
やっとエコなのです。

おわり


いいなと思ったら応援しよう!

クロネコ@太極拳から学ぶ会
頂いたサポートは、とてもモチベーションになっています。新しい記事を作る資料費として、感謝しながら有意義に使わせていただきます。 気功・太極拳を中心とした健康と、読んだ本について書いています。どちらも楽しんでいただけると嬉しいです。 サポートしてくれたあなたに幸せが訪れますように!