デザイナーが網膜剥離になったら
前回noteを書いて、さて何を書こうかなー?
と思って、少し考えていた。
私以外にも同じ目の病気になった人はいるし。
でも、デザイナーだった人っていないんじゃないかな?
と考えると、やっぱり、病気と仕事の事、とか書くのがいいのだろうか。
仕事は出来るの?
Illustratorが使えるので仕事は出来ます。
すごいぜ文明の利器。
ただ画面を見るのはすごく疲れる。
私は元々ウェブデザインがメインだけど、一日中画面を見てデザインしたり、コーディングはもう出来ないかなー、という感じだった。
最初は半日位が限度でした。
今は目の使い方が慣れてきたので、大丈夫だけど、週5は少しキツイ。
週3日〜4日程度が、良い加減で作業出来る範囲。
なので、画面を見るのが半分、それ以外のデザインを半分にしようと思い、デザインはアナログでする様になった。
今は、既存のウェブ制作以外に、グラフィック系のデータ制作の仕事を入れてみたりして、試している。
印刷物やロゴ、パッケージにデザインもしていたので、そちらにシフトできたらなぁと。
けど、今のデザイン制作って画面見ながら作るので、もっと別な業種や企画を試した方がいいのかも。まだ、試行錯誤中です。
やっぱりつらかった事
今は普通に仕事したり、生活してますが、目の病気の後、心の病になりました。適応障害という病名です。緊急入院したり。
もう元通りには見えないので、この元通りに見えない目に適応出来ないイコール適応障害になったんだと思う。
色々不便な事はあります。
右目が疲れるとすぐ、円はマトリューシカに見えるし、ボーダーは揺れて見えるし、点線は左右に踊って見える。
ちょっとしたフリーハンドは歪むから、左目を塞いで描いたり。
でも、もう仕方ないです。
適応出来なくてもいい。
この世に、完全な円なんて存在してないし、完全な直線なんてのも存在しないと思うようになった。
辞めないでいようかな
もう辞めようかなーと、毎日思うんだけど。
眼科で通院してた時に、励ましてくれた人がいて。
「(見えない)貴方だから出来るデザインがある」と言われたのが、心に残っているんだと思う。
励ましてくれた人は、私よりもっと重症で文字も読めないのに、そう言ってくれたのが嬉しかった。
目が悪くなってから、デザインの見え方も考え方も変わった。
見えなかったので、どんなデザインが判りにくいのか、どこを変えると見やすく感じるのかを実感する。
そういう事を伝えていけば、もう少し見えづらい事で困ってる人の役には立てそうな気もする。
だから、まだ辞めないでいようかなと思っている。