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人生を賭けた冒険―未知の体験ができる本
こんばんは!
1月に読んだ本の紹介、第2回目です。
今回ご紹介するのは、角幡唯介さんの『極夜行前』です。
前回の投稿で紹介した『極夜行』の旅を成功させるために、著者は3年間もの準備期間を過ごしました。
前回の投稿はこちら↓
本書は、その準備期間に行われた「天測の練習」「犬との旅」「カヤックでのデポ旅行」の3つの章に分けて描いた作品です。
旅の詳細については割愛しますが、今回は特に印象に残った一節をご紹介します。
「この極夜の探検は、私の人生の最も充実した時期のすべてを費やした計画だった。
私には、人生で充実した仕事ができるのはそう長いことではないという人生観があった。
若いときは、体力はあっても経験や知識が乏しく、思考が浅いし発想も乏しい。
一方、年齢を重ねると経験と知識に厚みが増し、思考や言葉に深みが出るものの、
それと反比例するように体力が追いつかなくなっていく。
恐らく発想や思考と体力がつりあった調和のとれた状態は、30代後半~40代前半の5年間だろう。
人はその充実期の5年間に、生涯最高の仕事を成し遂げられるはずであり、
そこで何をしたかで人生の価値は決まる。」(p.405より)
この言葉を読んで考えさせられました。
私自身、この「人生の充実期」に何を成し遂げたいのか、まだはっきりとは分かりません。
それでは、この準備期間ともいえる20代がもったいない。
今すぐに見つけなければならないわけではないけれど、何もせずにいては何も得られない。
皆さんは、自分の充実期に何を成し遂げたいか、考えたことはありますか?
すぐに答えが見つかる人は少ないかもしれませんが、いろいろな経験を積めば、自然と見えてくるのかもしれません。
まずは行動あるのみ。やってみなければ、何が自分にとっての「最高の仕事」なのかも分からないのだから。
『極夜行』『極夜行前』、どちらから読んでも問題はありませんが、私は『極夜行』→『極夜行前』の順番で読みました。
この2冊を通じて、極夜の世界の探検や著者の考えをより深く知ることができます。
ぜひ一度、読んでみてください!