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【育児日記】子どもとラジオを聴くのも、悪くないものですね

近ごろ、晩ごはんの時にラジオを聞くのが定番になってきました。

もともとテレビよりラジオ派な私。

家事をしている時って、目と手はふさがっていても耳は空いているという場面が多くて、ラジオやポッドキャストは、そんな時のちょうどよい相棒です。
イヤホンを片耳だけ付けて、ひとりで楽しむことが多いのですが、晩ごはんの時は息子たちと一緒に聞いてみました。


テレビを付けるとごはんを食べる手が止まるし、注意も視線もテレビに持っていかれてボロボロこぼすし、良いことがないのですが、ラジオだとそのあたりの問題は起きません。


聞き始めたきっかけは、私がちょっとでも心を穏やかにしたくて…というものでした。


長男には

「ほら、よく噛んで」

とか

「手が汚れてるよ、拭いてね」

とか、ついつい小言が多くなり、食卓の空気もピリピリしがちに。

次男も、離乳食を食べる量が増えて嬉しい半面、「もっとくれよ〜」とばかりに私の腕や髪を引っ張ったり「う~う~」と大音量で唸ったり。

食べたい気持ちはわかったよ、でもちょっと待ってくれよ…

自分のイライラメーターがぐんぐん上昇していくのを感じて、いかんいかん、何とかせねば…と考えてみました。

ここにもう1人大人がいれば、空気も変わるのかもなぁ。
でも夫は仕事で晩ごはんには帰ってこないし…

我が家の食卓に、声だけでも参加してくれる大人を勝手に連れてくるような感じで、ラジオをかけてみた、というわけです。


よく聴くのは夕方のニュース。

落ち着いた声音で、大人の言葉を使って、よどみなく話す声を聞いているだけでも、少し気持ちが落ち着いてくる気がします。

目と手は空いているので、子どもたちに気を配りつつ次男に離乳食を食べさせて…という母のマルチタスクにも響きません。


最初はBGM代わりくらいのつもりで音量も控えめにしていたのですが、思いがけず長男が興味を持ち始め、今はそれなりの音量にして一緒に聴いています。


車と電車が好きな長男がまず食いついたのが鉄道と道路の情報。

どこの路線が運転を見合わせているとか、どこの高速道路が通行止めとか、出かける予定もないと私は聞き流していたのですが、長男の「気になるセンサー」が反応したようです。

「のぼりってなに?くだりってどっち?」だの「○○線って△△いろなんだよ、でんしゃのずかんにのってた~」だの、とめどなくしゃべりまくる長男。
これだけの情報からどうやって思いつくんですか?というくらい豊かに話を広げてくれます。

国会の代表質問のニュースが流れると

「だれがしゃべってるの~?」

から始まり、ニュースでは「ぎいん?」「よさん?」と次々に未知の言葉をキャッチして質問攻め。

「かわせってなあに?」には言葉が詰まってしまいました。

4歳に為替と円の動きを説明するって激ムズ…



私の思考も否応なしにどんどん働き始めました。

もう、イライラしている場合じゃないです。めちゃくちゃ頭を使います。



とある事件で容疑者が逮捕された、というニュースが流れたとのこと。

「たいほってなあに?」

早速、長男が問いかけてきました。

え…たいほ?逮捕か…
うーん、どう説明しよう??


考えながら

「えーと、わるいことをした人をね、おまわりさんがつかまえたってことだよ」

と、もごもご説明する私。

言ってから、はたと考えだします。

待てよ、逮捕って、まだ有罪が確定したわけでないんだよね。
誤認逮捕とか、えん罪とかだってあり得るし。
だとすると「わるいことをした」って決まったわけではないよな…


法律とか全然詳しくないド素人なりに、あれこれ考えつつ、一応訂正しました。


「うーんとね、まだわるいことしたって決まったわけでなくてね…したかもしれない、だから、おはなし聞かせてって、おまわりさんのところに来て、お泊まりしてもらうの」

「…ふーん」

4歳の長男はわかったような、わからないような、でも私の話をじっと聞いて考えているようでした。


こんなやり取りをしているうちに、食卓のピリピリモードもちょっと緩んできました。

私も、普段使っていない頭の使い方をしてほぐれた?気がします。




家事と子どものお世話が中心の生活、使う言葉も、やり取りする情報も限られがちです。

毎日バタバタでそれはそれで楽しいけれど、自分が暮らす世界の枠が小さくなっていくようで、焦りのような感情を抱くこともあります。


ラジオは、そんな気持ちに風穴を開け、凝り固まった頭をほぐしてくれる存在なのかもしれません。


息子たちにとっても、知らない世界を垣間見る足がかりになってくれたら面白いなぁ、なんて都合のいいことを考えながら、今日も一緒にラジオを聴いてああだこうだとおしゃべりしています。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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