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宮島のティースタンド「日本茶」

久しぶりに宮島へ訪れて、陶晴賢公に思いをはせつつ島内を歩き回ること半日。厳島合戦時、晴賢公が陣を張ったとされる五重塔から町を見渡していると、なんだか可愛い窓辺を発見しました。
「雑貨屋さん? こんなところに新しくできたのかしらん」とふらふら近づく私は、歩き続けた疲れと日射しに負けて、涼を求めていたのです。10月に入って尚、真夏日だったこの日は、秋風が吹いているものの日傘を手放せませんでした。

でも近づいてみると、雑貨屋さんとはなんだか違う……。

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etto宮島交流館前、塔之岡トンネルを抜けてすぐ見上げる位置にお店はありました。路地に面した大きな窓、その脇にはボードが立てかけてあり、ドリンクのメニューが手書きされています。
「ああ、ドリンクスタンドなんだ」
やっと合点がいきました。近頃目にすることが減ってしまいましたが、このお店の形状はテイクアウト限定の、スタンド形式の路面店です。
シンプルに整った窓から顔を出してお店のことを教えてくれたのは、「日本茶宮島」を営むオーナーさんです。

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「今年の4月にオープンしたばかりの店なんですよ」
なるほど、それは知らないわけです。お話を伺ってみると、ここは日本茶に親しむ、日本茶ブランドの専門店とのこと。
あくまでも日本で生産された茶葉にこだわり、オーガニックの玄米茶、ほうじ茶、抹茶、瀬戸内の島々で栽培された杜仲茶「海賊茶」、それに私の好きな紅茶も置いてありました。

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ここまで来たらもう買うしかない! 買います! だってめちゃくちゃ暑いんだもの! アイスティーがなんと美味しそうなことでしょう。あれこれとかなり迷いましたが、注文したのは和紅茶の銘柄「発行日本茶 はつもみじ」。
宮島で店舗を構えているから「紅葉」の名がついているわけではなく、元々の銘柄名です。まさに、宮島に構えたお店にふさわしい一品。

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和紅茶は口あたりが柔らかく、フレーバードティーのようなパンチはありませんが、誰にでも飲みやすい優しい風合いの銘柄が多いように思っています。
こちらの「はつもみじ」はアッサム茶葉をベースにしており、すっきりした香り、綺麗な赤の水色が特徴的。ストレートで注文し、砂糖を一切入れていないのに、鼻に抜けていくほのかな甘い風合いにびっくりしました。久しぶりにアイスティーで「美味しい!」と声に出しました。アッサムのように色の濃い紅茶でクリームダウンも起こしていないのは、入れ方がお上手な証拠でしょう。
帰り際にはいただいた「はつもみじ」と、杜仲茶「海賊茶」のティーバックを購入しました。「海賊茶」は自宅に帰ってから飲みましたが、こちらも口当たりが優しくとっても美味しかったです。

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築百三十年の古民家を改装したこのお店。店舗を使い、お茶にまつわるイベントなども不定期に開催されています。
お店の方の素敵な人柄と、お茶にかける情熱、なによりその美味しさに感動した出会いとなりました。ここは是非ともリピートし続けないと!

「日本茶」さん店舗や営業形態、販売商品などについてはフェイスブック、インスタグラム、公式ホームページ等をご覧ください。

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黒田きのと
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