両親の仲がいいっぽい
「クソ親父」と言う母。
「母さんが怖いから」と言う父。
これだけで僕の両親がどんな感じかが伝わるだろう。
典型的というのだろうか、妻である母の権力が強く、夫である父が尻に敷かれている感じ。
サラリーマンの父と専業主婦の母に育てられた僕。
そんな僕から見た親の夫婦関係は「不穏」である。
母はなぜ父と結婚したんだろう?
母は優秀である。
と言っても大卒とかそういう肩書きがある感じの優秀さではなく、人間レベルが高いって感じ。
「しっかりしている」と言えば伝わるだろうか。
そんなレベルが高い母は、なぜ父を選んだのだろうか。
そんな疑問を持ちつつも聞く気は無い。
親の恋愛なんて聞きたかないよ笑。
父はなぜ母と別れないのだろうか。
母は優秀と言ったが、説明するときの口調が高圧的で、そこが「怖い」と言われる所以である。
なぜ怖いのに逃げないのだろうか。
「男は泣くな」という根性論なのか、「惚れた女には弱い」という男の性なのか。
ただ、同じ男として「苦しくないのかな」と思う。
だから「なぜ別れないんだろう」と思うのだ。
間違えていた。
この夫婦は案外、相性がいいのかもしれない。
母の高圧的な口調には「ツンデレ感」があるのかもしれない。
例えば仕事で理不尽に上司に怒られてへこんでいるとする。
すると「なんでこうしないの!」とか「こう考えればいいじゃない!」と、言ってることは理にかなってるけど高圧的な口調でお説教される。
僕には「お説教」に見えるのだけど、彼女自身は「励まし」のつもりで話している。
なぜそう思うのか。
僕にその性質が遺伝しているから。
僕は普通に励ましているつもりでも、なぜか相手は「貶してくれたおかげでやる気が出た」と「お説教」として捉えていることがあった。
これよ。
僕と母は血の繋がった親子らしい。
で、父の方は僕と違って、お説教染みた母の励ましを、しっかり「励まし」として捉えることができる。
いや、「お説教」なのかもしれないけど、それを受け止めて行動に移すエネルギーに転換できる素質がある。
僕なら多分、仕事でも家でも嫌な思いをして完全に落ち込むだろう。
え?ってことは僕と父は血が繋がってないの?
いやいや、顔の形が完全に父親である。
この親を見て「結婚」にあまりいいイメージを持っていなかった。
母は自身のスペックに見合ってないし、父は抑圧されすぎて辛そうだから。
でもそれが夫婦の形の一つと考えると、この夫婦は案外いいのかもしれない。
僕があの形にはなれないだけ。
とはいえ、20代前半という年齢と、同級生がシングルマザーになってた以外に「結婚」が現実的ではない現状だから、どうなるかはわからない。
相手もいないしね。
ただ、人との付き合い方にはたくさんの種類があり、互いの素質性格にあった関係性を二人で選んでいけばいいことを学んだ。
人から見てどうとかは関係無く、一人一人が二人を作っていけばいいのだ。
親にはいろいろ学ばせてもらっている。
ありがたいな。
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