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視野を広げるには

前回
肉体的精神的辛さを軽くすること。
について考察しました。

結論は視野を広く持つということなのですが、
それには慣れが必要です。

今回は視野を広げるトレーニングについて考察します。


知識をつける


これは予防策になります。

例えば悩みがある時、
自分の悩みは自分固有のもので、
しかも永遠に続くと考えがちですが、
多くの場合そんなことはありません。

長い人類の歴史の中で誰かが同じようなことを悩んでいます。
というのは、人の悩みは突き詰めると人間関係の悩みだからです。

ですから、過去の人物から学ぶことができます。
過去に誰かが同じ悩みを抱き、克服した経験を知ることができるのですから、それを知ろうとしないのは損です。
あらかじめ知っておけば悩む時間を大幅に減らすことができます。

自分で一から解決しようとするのは、
時間の無駄です。

過去の誰かがあなたのために残してくれた知識を有り難く頂戴しましょう。

そして、そのためには哲学や心理学の知識を得ることが役立ちます。
これらは自分が元気なときにやるべきです。

沈んでいるときに哲学に触れると病みます。
優れた哲学者が晩年精神病にかかる例は少なくありません。
考えすぎは辛いものです。

また、思い切りネガティブになっている時に、ポジティブ心理学などと言われても、逆に腹が立つでしょう。
それができたら苦労しない。と。

ですから、精神が落ち着いているときに、
日々時間をとって学びを深めるのが良い習慣になるでしょう。

それらの学びは、できれば読書が良いと思います。
自分のペースで考えながら読むことができるからです。
また、自分にとって必要なところ、重要なところを読み返しやすいからです。

そして、読書には、次で触れる瞑想と似た効果があるため一石二鳥です。

瞑想

割とよく言われるものです。

ですが、実践している人は少ないでしょう。

もし、誰もが瞑想をしていれば、
これほど短絡的な人ばかりで世界が溢れかえっているはずがありません。

SNSでの不満や悪口、
生活習慣病、
過度な飲酒や薬物乱用、
汚職や凶悪事件などがこれほどあるわけがないのです。

さて、瞑想というのは、

姿勢を正して座り、
一つのものに意識を向けると決め、
そこから意識がそれたら戻す。
というのを繰り返す方法が一般的です。

呼吸に意識を向けるのが良いでしょう。

ゆっくり吸ってー、吐いてー。
を繰り返すだけです。

ですが、これは驚くほど難しいことです。

一説によると、
現代人である私たちの集中力は金魚レベル(約10秒)らしいので、一分間瞑想に集中することは無理難題です。
これはスマホの影響が大きいようです。

ですが、瞑想は、
私たちの集中力を取り戻す助けになります。

瞑想では、
意識が逸れたら戻す。という過程があります。
戻すためにはそれたことに気づく必要があります。

それが前回の記事で触れた三人称視点なのです。

逸れたことに気づかなければ、
逸れた思考に乗ってどこまでも遠くに行ってしまいます。
それは一人称視点しか持ち合わせがないからです。

気付くためには、思考を監視する第三者が必要です。

瞑想を行うことで、
この第三者を強化することができます。

第三者を強化すると、

意識が逸れた時にすぐに気付き、戻すことができます。

逸れた意識と共にどこか遠くへ行って時間を浪費してしまうことが減るのです。

瞑想の章の最初で触れた悪行たちは、
どれも自分の行いを客観視できない故に起きることです。

行動を起こす一人称視点の自分と、
それを観察している三人称視点の自分を共存させることで、
冷静に状況に合わせた行動をすることができます。

加えて、
瞑想を習慣的に行っていくと、
次第に目の前の対象から意識が逸れること自体が少なくなってきます。

集中力が増していくということです。

それは、三人称視点に自分の意識が移っていることを意味します。

人それぞれ感覚は違いますが、
例えば後方斜め上から自分を見下ろしているような感覚があります。

個人的に強くその感覚を感じるのは断食中です。

断食中は自分を囲む半円のレーダーのようなものがあり、俯瞰的に自分を含めた周囲を認識している感覚です。

普段の三人称視点の距離がより遠く、
解像度が上がる感覚があります。


断食中は瞑想も集中しやすいです。
私は瞑想に集中出来ている時、
身体と空間の境界が曖昧になる感覚があるのですが、その感覚を得るまでにかかる時間が短くなります。

瞑想がうまく行かない場合、
断食または少食を試してみるのも良いかと思います。


目的意識を持つ


視野を広げるためには、

時間軸を広げること。
誰かのためを。

を考えることが重要と言いました。

これら2つの要素を取り入れるには、

なぜ自分はこれをするのか?

と目的を明確にすることが役立ちます。

辛い時、
つい目の前のことにのみ意識が囚われてしまいますが、
目的が明確なら、
達成したい目的のために必要な作業であると割り切ることができます。

割り切れば負の感情の影響を下げることができます。

今辛かろうが、
その先にある目的を達成することができ、
大きな幸せを掴めるのだから、
それでいい。
となるのです。

目的は、
より多くの人のためになるものが望ましいです。

より多くの人が幸せになった未来の瞬間をイメージすると、今の自分の辛さは相対的に小さくなり、やがて消えます。

自分は目的のために意味があることをしていると実感することができるからです。

目的のない作業はただの苦痛ですが、
目的のためにする作業は幸せです。

積み重ねるほどに目的が近づくからです。


いつでも、三人称視点もしくはそれ以上の視野を持って

自分はなぜコレをする?
何のために存在する? 

を明確にしておくと、
日々の些細な迷いや悩み、苦痛がなくなります。


私たちは義務教育から他人の軸で物事を評価する癖がついてしまっていますから、すぐには見つからないかもしれませんが、
根気よく自分が情熱を向けたいものを見つけることで必ず生きる目的が見つかります。

一度見つけたと思って行動しても、変わることもあります。

それで大丈夫です。

微調整して行動すれば、
どんどん精度が高くなり、
次の目的に向かって走るだけです。

自分を知り、本当の自分に一致していく。
その過程を楽しめば良いのです。





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