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95%のできているところに目を向けると幸せな気持ちになれた

 最近、4歳の長女の「甘えたい欲」が膨らんでいます…。いや、赤ちゃんの頃から甘えん坊な子だと思ってはいたのですが。妹ができて半年。赤ちゃん返りのような様子もなく、お姉さんらしく振る舞って頑張っていましたが、また前のような「甘えたい」気持ちが膨らんできているように思うのです。

 例えば、保育園に行く時には、靴下も靴も自分で履きません。リュックや水筒も持ちません。親に持たせます。保育園に着いて周りを見渡すと、親が全部荷物を持って登園するのは家の子ぐらい。帰ってきてからも「くつぬがせて」「たべさせて」「ふくきさせて」。あぁしたい、こうしたいが寝るまで続きます。

 これって赤ちゃん返り?でも昔からそういうところあるしな…。

 本当だったら全部自分でできるのにやろうとしません。そして、やらないことが当たり前みたいな雰囲気を醸し出してくるので、時々内心イラっとしてしまいます。そんな自分に「まだ4歳の娘に振り回されて、何をイライラしてるんだ?心の狭いやつめ」と自責したり、「でもこんな調子で甘えさせたままでいいの?」と変に焦ったり、何だかムズムズした日々を送っていました。


➣アドラーの教え

 僕は本を読む時に、心に響いた言葉をメモするようにしています。そのメモを見返していたときに、1つの言葉が目に留まりました。

「できているところ」に注目する。「できていないところ」は注目しない。

 これはアドラー心理学の教えです。自分も相手も人間ですから、誰だって「できているところ」と「できていないところ」があります。それなのに多くの人は、5%のできていないところばかりに注目して、95%のできているところを無視してしまっている。それは、自分で自分のやる気をそぎ、相手の嫌なところにばかり目を向けてしまうことにつながっています。

 95%のできているところに注目すると、「自分には能力がある」「自分には価値がある」と思い、やる気が湧いてきます。つまりポジティブな面に注目することで「自己肯定感」のようなものが働くというわけです。


➣95%のできているところに目を向けてみる

 僕は長女とのやり取りを思い出しました。僕は長女の5%のできていないところばかり気にしていたのではないかと。

 長女は寝起きが悪いのですが、最近は切り替えが早くできるようになってきました。朝ご飯のパンを食べさせてと駄々をこねた日がありましたが、それ以降は毎朝自分で食べています。毎日かばんは持たされますが、ちゃんと保育園に自分の足で歩いて行っています。苦手な野菜にもチャレンジしたり、得意な工作はさらに上手にハサミを扱えるようになりました。なわとびにも挑戦中で、少しずつ数が増えています。

 95%のできているところに目を向けると、長女の良いところが出るわ出るわ。そして、5%のできていないところが、ちっぽけなことに思えていきました。
「赤ちゃん返り?そんなのどっちだっていいや」
「なんて素敵な娘なんだろう」
不思議とそんな気持ちが湧いてきて、笑顔になれます。95%のできているところに目を向け続けていられたら、毎日がどれだけ楽しくて、幸せだろうか。本当に幸せな気持ちになる教えだと実感しました。


➣その子なりのできているところに目を向ける

 教室にも様々な理由で教師の支援を必要とする子がいます。問題行動と思えることを繰り返す子には、ついできていないところにばかり目を向けてしまいがちです。しかし見方を変えて、95%のできているところに目を向けてみるとどうでしょう。毎日学校に来ている。席に座っている。得意な教科を頑張っている。どんなに小さなことでも、その子なりのできているところがあるはずです。そこに目を向けてあげられたら、どれだけ幸せな気持ちになれるでしょうか。自分の心にも少し余裕ができるような気がします。


➣生まれた心の余裕

 長女の「甘えたい欲」は相変わらずですが、それを受け止める心の余裕が僕の中にできました。5%のできていないところには、一旦目をつむろう。たった5%ですから。完璧な人間なんていませんし、娘もあと何年甘えてくれるか分かりません。それよりも95%のできていることを精一杯愛し、認めてあげよう。その方がずっと幸せで、気分がいい。

 今、僕の心はそんな気持ちに落ち着いています。アドラーの教えを信じて頑張ってみようと思います。



この記事はこちらの書籍を参考にして書いています⇩⇩⇩


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