釣り広告のおかげであなたと出会えた
「引かないで聞いてね。私、実は、処女なの!だからね、もしよかったらシてくれないかな?」
Xにて、そんな広告に出会った。
完全なる釣り広告である。
32才で処女の会社員が、同窓会で久々に会った人を誘う広告。
いつもなら見ないはずなんだけど、昨日は何故かそれを開いてしまった。
だからってデバイスにウイルスが入ったみたいなことはなく、普通の青年マンガ。
なんならコミックシーモアに行き着いたし、キャンペーンで20話くらい無料公開していた。
そして全くHなマンガではなく、めっちゃいい感じのヒューマンドラマだった。
「全くHなマンガじゃなくて」と言ったけど、そういう描写はちゃんとある。
だけど物語上、必要だから入ってる感じで、ほんとに「エロ」は感じなかった。
はっきり言おう。
普通におもしろくて、しっかりハマった。
作品名は『瓜を破る』。
主人公の女性だけにスポットを当てるのではなく、周りの人の背景や心理がきれいに描写されていて、妙にリアル。
問題がきれいに解決することもなく、いなしながら、でも停滞してる感じではなくちゃんと前に進んでいる。
何と言うか、「問題は『解決する』だけが答えじゃない」ってことを教えてくれるマンガ。
いいマンガに出会えたわ。
まぁ、その出会い方が「釣り広告」ってのには引っかかるけど。
しかしいい作戦だと思う。
ジャンルの欄を見てみると、このマンガは「女性漫画」となっている。
おそらくこのマンガは女性を読者に見据えた作品なのだろう。
つまり僕は読者対象外。
そこに加えて、僕が読むマンガアプリって「毎日チケットが配布される」or「広告を見ればポイントがもらえる」という感じの”無料で読めるマンガアプリ”。
この『瓜を破る』ってマンガは、見た感じそういうアプリには掲載されていない作品っぽい。
つまりよ、こういうキャンペーン的なことをしてくれないと読めないマンガであり、かつ、ちょっといやらしい広告で釣ってくれないと出会えないマンガなのである。
「釣り広告」や「釣りサムネ」と言われるように、見せかけの表面と実際の中身が違うことに批判が付きまとうこの時代に、あえてそれをやること。
これは相当中身に自信があるからだと思う。
少なくとも僕はハマった。
購入検討中というか、可決過半数である。
とはいえ「釣り広告」はそんなにいい印象がなく、「これ釣りじゃん」と思われれば潜在顧客を逃すことにもなる。
普通にストレートに宣伝してくれてもいいなとも思う。
しかしその「釣り広告」に引っかかった人間が言ってること。
真に受けないで、変態を引っかけて沼らせてほしい。
あぁ、変態でよかった。
11月30日まで『瓜を破る』1話~19話が無料だとさ。