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【創作者は幸せになっちゃダメ?】「幸せになると創作ができない」【創作意欲が死ぬ?】
「幸せになると創作できなくなる」?
「創作者は、幸せになってしまうと創作ができない」。
この言葉はよく聞くんだけど、一理あるっちゃあるなって思ってる。
ぼくも体感的に不幸だった時は、体感的に創作意欲が捗ってた感はある。ゴウゴウと焼かれていた感はある。
燃やしてたじゃなく、焼かれてる感。
「この不幸をなんとしてでも昇華させないと死ぬ!!」って感じだった。
捗ってた事は捗ってたけど、その時の創作のモチベーションはある意味強迫観念だったから、苦しかったんだよね。
「描いて救われなくてはいけない」がずっとつきまとっていて、かなり辛かった。
世の中への鬱憤、自分への絶望、辛い、痛い、苦しい、悲しい、悔しい、やるせない、ムカつく、ふざけんな……
負の感情をフルに奮い立たせるから、精神的疲労も大きい。
でもそれらを作品にぶつけて昇華する事で、「救われた」って思えて楽になれるから、決して悪い事じゃないんだけどね。
不幸も、創作のエネルギーになるから。
でも、不幸をネタにしてるのではなく、ネタを不幸にしてる場合は、ちょっと辛い。
「幸せになると創作できなくなる」のメカニズム
不幸を糧にして創作してる人の場合、「不幸が創作のエンジン」で、結果それが「自己救済」に繋がってる。でも幸せになると自己救済の必要がなくなるから、創作意欲がなくなる。創作意欲がなくなるから、自己救済ができなくなる。
だから「不幸じゃないと創作できない」になるんだと思う。
こうなっちゃうと「創作する為に自分は不幸でなければいけない、不幸であるべきだ」と暗示をかける事になってしまい、
結果、不幸を維持する為さらにはもっと不幸になる為に、自ら破滅的な行動や生き方に飛び込んでいってしまう。
不幸になりすぎるともう創作どころじゃないし、ましてや創作による自己救済なんてできない。
救われる為の創作に殺されてしまう。
「創作の為に不幸でいる、不幸になる」のは危険です。
ぼくも一時期その暗示にハマってしまった事があるけど、今思えば本当に危ない事を考えてたと思います。
「不幸でなければ創作できない」なんて事はないです。
自分がそう思い込んじゃってるだけ。
幸せでも創作はできる。
幸せから生まれる創作もあるし、何よりも自分が幸せでいてこそ自由にのびのびと創作ができると考えてます。
幸せでも創作はできる
不幸な創作を作る為に、不幸になる必要はない。
苦しみを実際に経験しなくても、充分創作は可能です。
「自分自身から沸き上がるものでないと」と思う人もいるかもしれないけど、
それによって必ず満足いく良い作品が生まれるとは限らないし、毎回それをやってたら疲弊します。
失恋は誰でも経験してるけど、その皆が全員優れた失恋ソングを作れる訳じゃない。
それと同じく、戦争を経験してないからといって戦争の悲惨さが分からない訳じゃないし、戦争への怒りが生まれない訳じゃない。
ポイントは、感受性。
感受性を鍛える事で、「幸せなまま創作ができる」ようになります。
要は不幸にならなくたって不幸な物語が描けるようになるって事。
「そんな天才的な感受性なんて持ってないよ」って思うかもしれないけど、
自分の不幸を創作に昇華できる能力はあんじゃん。
感受性は充分持ってるよ。
それをもっと鍛えればいいだけ。
感受性を鍛える為には、とにかくインプットしよう。
いろいろな作品に触れて、感じて、吸収していくのが大事です。
この時、感想を書くのも大事なポイント。
不幸な結末の映画を見たら、
「何が不幸だったか」。
「どんなところに不幸を感じたか」。
「自分が主人公だったらどうしていたか」。
「自分がこの作品を作るならどう作るか。」
これを繰り返す事で、感受性が鍛えられていきます。
感受性が鍛えられると、作品に込められた作者のメッセージを感じとる力がつきます。
その力をつけると、自分の創作にも自分のメッセージを反映させる事ができるようになるので、つまり不幸にならなくても不幸が描けるようになる。
また、インプットをする事のメリットとして、「自分目線にこだわらず創作できるようになる」があげられます。
自分の中から沸き出たものは、どうしても自分目線に偏っちゃう。
だから上手く形にしたつもりでも、込めたメッセージが理解されない……って事も多いんだよね。
「他者の感想なんて求めてない!これは俺が俺を救う為に作ったんだ!」ならこれでもいいけど、「このメッセージを皆に理解してもらいたい!」なら分かりやすく伝える為に客観視も大事だよ。
これ以上描くと「幸せと創作とは」の話から脱線するんでこれまでにしときます。
要は言いたかったのは、幸せでも創作はできるって事。
ぼくも今は体感的に幸せだけど、創作意欲はマシマシです。
「不幸でなきゃ創作はできない」の思い込みは捨てて、自分を一番に創作していこう。