【読書録】01.『七人の鬼ごっこ』(三津田信三)
『七人の鬼ごっこ』(三津田信三,光文社,2011)
なぜこの本が初手なのかは、ぶっちゃけ意味はありません。読書録を始めようと思って直近で読んだのがこれだったからっていう、単純な理由です。
図書館で物色中に何気なく目に入ったタイトル──『七人の鬼ごっこ』。
ホラー要素を感じ取って借りてみました。(余談ですが、私はホラーがとても好きで、よくホラー映画を見たり怪談話を聞いたりしています。)
見るからに表紙からホラー感漂ってますね…
以下から内容に触れていきますが、ネタバレはないと思います。
※あらすじは自分でまとめたものです。
【あらすじ】
生命の電話にかかってきた一本の電話。自殺志願者の男からの電話で、「自殺しようとする前に相手が電話に出たら諦める」という電話ゲームだった。その男の失踪から始まり、同じ電話を受けたかつての友人たちが死んでいく中、友人の一人であるホラーミステリ作家がこの不可解な事件を追っていくことに──
(だぁーれまさんがぁ、こぉーろしたぁ……)
出典:『七人の鬼ごっこ』(三津田信三)
このような冒頭から始まる『七人の鬼ごっこ』。いきなりホラーの不気味さを漂わせてくるな、というのが第一印象でした。このままホラー展開が続くのかと思えばミステリー要素も入り、終盤までホラーとミステリーのどちらで締めくくるのかわかりませんでした。
個人的に印象に残った部分はある場面の描写について。ページが進むごとに徐々にその場面の全貌が見えてくる、その書き方に面白さを感じました。
また、自殺を考えている人のためのホットラインなどについて思ったよりも詳しく書いてありました。実情は自分で調べていないので作品の通りなのかはわかりませんが、もしその通りなのだとしたら、相談員の人の精神的負担などが偲ばれます。
解決されない疑問などはありましたが、作中に書いてある通り「謎は謎のまま」でいいのでしょう。
この本の作者の他の作品も気になったので、本屋か図書館で見つけたら読んでみようと思います。
次回読書予定の本
『真実の10メートル手前』(米澤穂信)
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