麺の楽園
料理の稿です。
えー、自分はとにかく食欲については餓鬼道に堕ちていると言っても過言ではないくらい、常に家に何か食えるもんがないと精神に異常をきたしてしまいます。
不思議と、麻雀(完全寛解)、タバコ(完全禁煙)、酒(週イチ飲酒)は全て断とうと思ってそれなりにすっと断つことができた(特に喫煙に至っては、二十年以上1日一箱だったのをすっぱり辞められた)のに、なぜか食欲については子どものみぎりから全くセーブというものを出来たためしがありません。
そんなうちの戸棚には常にそばの乾麺がストックされており、冷凍庫には冷凍うどん、刻みネギ、天かすがストックされております。
つまり、急に夜中腹が減ったとしても、たぬきうどん(そば)もしくは冷やしうどん(そば)は何時でも食える、ということです。
しかし、うちにはめんつゆがありません。
あるのは「だし道楽」という名前の、昆布だしのうまみ濃いめの白だしです。
食べる時はこれをお湯で割り、煮立たせ、かつおぶしとみりん、砂糖、醤油を入れて都度、調味します。
といいますのが、めんつゆは長く冷蔵保存をすると香り成分が変化しやや気になるにおいが発する気がするからです。
かつおぶしですが、蕎麦屋さんがだしをとるときに使う、厚切り削り節を買ってきて、家でハンドブレンダーのスパイス粉砕機のアタッチメントを使って粉にし、これをジップロック保存したものを使います。
白だしで「旨味」は出てるのですが、関東風の鰹出汁の燻製香がどうしても欲しいので、これを煮立たせた白だし割りの中に小さじ1程度をぶち込むわけです。
冷やしが食べたい場合はこれを麺を茹でてる間に鍋ごと水道水をはったたらいに突っ込み急冷します。これに氷をひとかけ入れとけば、十分冷えます。
私はうどんは関西風のだしが好きなのですが、そばは関東風のだしと決めてます。
関東風にするときはさらに甘みが欲しいので、これに砂糖が加わります。
これで、あの下品な(ファンの方失礼)関東のうまい立食いの店味に近づきます。
かけそば、かけうどんの場合は先に冷凍ネギと天かすを丼に入れておき、茹で麺を入れ、だしを張ります。七味を入れればもうそこはあの立食いステーションのカウンター。
さっと食って、腹を満たした喜びにふるえるというわけです。
ただ、そばに関してはもうひとつ、面倒をします。
乾麺をおいしく食べるため、一度茹でたそばはざるにとって水洗いして締め、もう一度茹でて温めてやる、という過程が入ります。
こうすると乾麺が旨く食えます。
ただ生来めんどくさがりなので、フライパンでそばを茹で、トングでざるにとって水洗い、戻す時には元の茹で湯をわかしっぱなしにしてたやつにもう一度ぶち込んで麺を温めてます。
……これ、一度締めた意味あるか?
とは思うのですが……
やっぱり、ざるにあげただけのときよりすっきりした味になる気がします。
こんな自分はもちろん、血液型はB型です。