喫茶ウエダのとてもウエダなお話し~高井工芸と沼本歯科医院を通じた伏線~
倉敷本通り商店街の喫茶ウエダは、長野県出身の上田夫妻が倉敷に移住して、50年余り前に開いたお店です。ご主人は亡くなりましたが、上田マダムはまだご健在で、今でもお店のカウンターに立って、一日中、立ち仕事をされています。
さて、筆者は、神奈川県小田原市の高井工芸・製のスピーカーを愛用しているのですが、2019年6月13日の同社ホームページの記事で、長野県上田市に本社のある城下工業が製造している真空管アンプSWL-AA1のレポートを目にしました。
高井工芸・社長の高井和夫さんは、現場実証主義で信用できる人です。高井さんによれば、アンプは、透明無色なすっきりした音であるとの報告でしたので、気になりました。
2021年、長野県上田市のふるさと納税の返礼品にこのアンプがあるのを発見し、申し込みをしました。届いたアンプは、すぐに活用する予定はなかったので、動作確認をしてしまい込んでいました。
2023年7月1日のことです。喫茶ウエダを訪れると、店内にはいつも軽快なジャズが流れているのですが、その日はラジカセでポップスが演奏されていました。お店を手伝っている長女の、なおみさんに訊いたら、突然、オーディオ・システムが壊れたのだそうです。
それを聞いて、瞬間的におもしろいアイデアを思いつきました。上田マダムが営む喫茶ウエダで、上田市の返礼品である、上田市に本社のある城下工業のアンプを使ってもらえたら、上田づくしのおもしろい物語になるぞ!
さっそく、その日のうちにアンプをお店に持ち込んで接続しました。
アンプは、お店の創業時からあるヴィンテージ・スピーカーをよどみなく朗々と鳴らします。
音楽にうるさいお店の常連さんも、「音がよくなった!」と絶賛されていたとのことでした。
身近で起こったウエダづくしのシンクロニシティに、我ながら、びっくりしました。
さっそく、上田市役所と城下工業とに報告しました。
追記:
上田市と岡山との関係について
筆者が勤務する倉敷リハビリテーション病院のお隣に、かかりつけにしている沼本歯科医院があります。
主治医の沼本院長は、アートに造詣が深い人で、待合スペースにはユーモラスなアート作品が展示され、来院者を和ませています。書棚にはアート関係の書籍や雑誌が置かれています。その中に、長野県上田市にある戦没画学生慰霊美術館・無言館に関する書籍が何冊かあり、とても惹かれました。
そのことを心に留めていたところ、2022年5月17日~7月10日の日程で岡山県瀬戸内市の瀬戸内市立美術館において、特別展「無言館展~戦没画学生魂のメッセージ~」が開催され、「無言館」の収蔵作品80点が来岡しました。
期間中、美術館には、複数回訪れました。5月28日には、窪島誠一郎・館長による講演会があったので、参加しました。講演後に会場ロビーで窪島館長のサイン会が開催され、筆者も列に並んで著書を購入し、サインをしていただきました。
このように上田市と岡山を結ぶ関係が平行して存在していて、振り返ってみるとウエダづくしのシンクロニシティを裏打ちするような奇蹟だったので、またまた、びっくりしました。
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