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地味な道で見つけた面白み

こんにちは

KURAMOCO商品をお伝えする内容を続けていたので、今回はボクがものを作っているなかで感じていることを綴っていこうと思います。

それではよろしくお願いします。


自社製品を作っていく過程での話なのですが、
ボクの場合、作り始めは全てが決まっていない中でスタートしています。
これについては、ゼロベースから始めているので設計図はある程度まで作成したところで、まずは作ってみる、といったあえての見切り発車をしています。いわゆるタタキ台です。

ガチガチに書き込んだ図面にしてしまうと机上の空論になりがちで、形にしてみないと見えてこないことも多々あります。
さらに細かく書き込んだ分融通も利かない、隙もない印象になってしまい作り手側としたら、言われたものをただ作る、ことに陥ってしまいます。

そうなってしまうとやっぱり面白みを感じません。


■良くするための掛け合い

特にこういった試作段階では相手の考え、ボク以上に木の特性や扱う技術がある職人さんからのアイデアやアドバイスをもらいたいし、さらに良くなる発見が潜んでいる可能性もあったりします。なのでどうしようか?と掛け合う時間に面白みを感じています。

話しているうちに時には熱くなる時もあります。
ただそれも一つの課題に対して、どうしたらクリアしていけるか、という問いに自分たちの意見をぶつけていることでもあるからOKだと思っています。
つまり、良くしていくため、それが共通して向かっている目標なので、前向きな話合いだと解釈しています。

正解が用意されていないので、
お互いの考えや作り方、さらには自分たちの都合に偏って使い手側の目線を置き去りにしていないか、を何度も話して方向性を見つけています。
熟練の職人さんは特に技術的な知識があるので(時に頑固だったり)そこをどれだけ引き出せるかが勝負どころであり、面白みです。

ただ言われたものを作る状態であれば、形にはなりますが、そこに現れたモノにはを感じません。
それであれば全て機械が作る無機質なモノで良くない?になってしまいます。
ボクが手仕事にこだわるのは形にしていく過程に起きている掛け合いがあり、そうして誕生した作品、あるいは製品にどこか人を感じるからです。

木という素材は構成のちょっとした具合(形)に作り手の考えが反映されやすいので、相手のことを考えていない造り、その辺りは直感的に見破られます。


■地味で遠回り

こういう事を繰り返しおこなっているので、設計案を出してから表に出るまで時間は掛かります。遠回りしているように感じて不安になりますし焦りもします。

地味で地道です。

なので、自分をなだめるようにもしくは頭の中を整理するかのように今回のみたくnoteを書いています。
一生懸命作ったことを知ってもらいたいわけではなく(そこはそこで褒めてもらえたら嬉しいです)、形になって売られた商品に人の体温が見え隠れしているようなものづくりをしていこう、と。
こうして書いていくと改めて再確認できます。

ご覧なっている皆さんも地道な何かをしている方がいらっしゃるかと思います。
作り手さんに限らずどの人も目に止まりづらいけれど何かしらを続けている毎日かもしれません。急激に何かが好転することも早々ない分、単調な日常にザワザワする時もあったり。
けれど地味な道の途中、誰かが喜んでくれたり感謝されたりする瞬間に立ち会えるのも粘り強くこの道を歩いてきたからこそ、かなって思います。

偉そうに言えるような立場でもないですが、ちょっとした面白みを感じる瞬間を見つけながら毎日を積み重ねていきます。


ということで、
今回はこの辺りで失礼します。

ご覧いただきありがとうございました。
次回もお付き合いくださると嬉しいです。

それではまた。


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倉嶋 洋介
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