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不思議な魅力にそそられる建築:長野県茅野市 フジモリ建築

こんにちは

長野県茅野市、
そこは諏訪大社の上社にあたる本宮と前宮が鎮座する地域。
豊かな自然に囲まれ、山の麓には里山のように家々が並んでいます。

そうした中に、とてもユニークな見た目で不思議な建築が点在しています。
建築を手掛けたのは、「建築史家 藤森照信」

茅野市は藤森氏の出身地でもあり、今でも建築を通じて地域との関係づくりのため活動を続けておられます。

ということで
今回は茅野市で出会ったフジモリ建築のお話をしていきたいと思います。

日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。

❚フジモリ建築

茅野市には藤森氏が手掛けた建築、いわゆるフジモリ建築が点在しています。どの建築も共通しているのが[一緒に作る事]ではないかと思います。

では、改めてボクが見て回ったフジモリ建築をご紹介していきます。

|神長官守矢史料館

神長官守矢史料館は守矢家の敷地内に建っています。
藤森氏が初めて建築を手掛けた(元々近現代建築の歴史家として活動していた)処女作として知られています。
茅野の土地、諏訪大社、守矢家という神官一族など歴史や信仰との結びつきから紐解いていった建築とされています。

守矢史料館は鎌倉時代より守矢家で伝えてきた守矢文書を保管・公開する史料館です。
守矢家は中世より諏訪神社上社の神官の一つである「神長官(じんちょうかん)」を明治時代まで勤めてきた家柄です。
守矢史料館は守矢家の敷地内に建っており、諏訪の風景を現在に伝えています。

茅野市HPより引用


|空飛ぶ泥船

まるで宇宙船、そう印象を与える宙に浮かんだ茶室「空飛ぶ泥舟」
左右に柱が立ち、そこからワイヤーで引っ張り上げてて支えています。

実際に中に入ってそこから見える風景や空間体験をしてみたいものです。

|高過庵(たかすぎあん)

藤森照信建築を世界に知られた代表作とされているのが茶室「高過庵」
ツリーハウスの様ではありますが、この木は藤森氏の山から選んできたクリの木を使用した柱で建物を支えています。

|低過庵(ひくすぎあん)

高過庵のすぐそばにあるこちらは「低過庵」
地面に埋め込まれた建物はまるで原始時代の竪穴式住居を思い浮かべるような佇まいです。

|高部公民館

神長官守矢史料館のそばにある高部公民館。
2021年に竣工した比較的新しいフジモリ建築です。
以前ボクが来たときは建設中だったのですが、外壁の焼杉や柱の突き出しなど藤森氏らしい外観となっています。

この建築も一部を地域の人たちと一緒になって作っていったとされています。

|五庵

「五庵」は東京2020オリンピック・パラリンピックに合わせて開催された「パビリオン・トウキョウ2021」の時に期間限定で建てられた茶室

会期終了後は解体されたその後、藤森氏の地元に再生させたのが現在の「五庵」です。

ただ今回は行った後に「五庵」が移築されていることを知ったので写真はありません。次回は見てみようと思います。

※五庵が移築された場所は私有地のため立入りは不可となっています。遠目から眺めるなら可能なようです。

茅野市 フジモリ建築マップ


❚歴史と場に触れてめぐってみよう

ザっと茅野市にあるフジモリ建築をご紹介してきました。
どの建築物もユニークで特徴的なもので溢れています。

しかし、奇抜な外観に目を奪われますが使用ている素材や意匠的な柱からは、地域の歴史や建築の歴史といった背景があるからだと考えられます。

突き出している柱(だいたいが4本)は、やはり諏訪大社の御柱を想像しますし、周辺の小さな社にも4本の柱が結界のように立っています。

また、高過庵や低過庵にしても原初的な建築(竪穴式住居や高床式住居)を連想させられます。

こうした背景には藤森氏が育った茅野市周辺の地域が古代の遺跡や神社と人との暮らしの結びつきが原体験となっているのかもしれません。

建築はその人が生きてきた証、藤森氏の著書で記されていた一文です。
思い出や土地の歴史が建築に宿っていて、その人の見てきた風景として焼き付いている、という感じで解釈しています。

もし茅野市にに行ってフジモリ建築を巡ろうとしたとき、土地の歴史と関係する神長官守矢史料館から訪ねてほしいと思います。

そして資料館周辺に点在するフジモリ建築と里山のような環境を合わせて体験してみると藤森氏の建築が奇抜さの中にある自然との共生に重きを置いていることに気づきます。

そして、その後に諏訪大社上社(前宮、本宮)に行くと歴史の結びつきを感じつつ、藤森氏が見てきた風景を追体験できるのではないかと思います。

ということで、お話してきましたが、
今回はこの辺りで失礼します。

ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

ではまた




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倉嶋 洋介
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