マガジンのカバー画像

Essay

352
鳴海邦彦が思いつくままに、そして気ままに綴るフリーエッセー。
運営しているクリエイター

#ショートエッセー

再生

ショートエッセー 「Ford Escort RS 1800 MK2」

無骨な70'sのラリーカーが好きだ。 ボクシーなボディによく回る4気筒エンジンを載せ、適度なロードホールディングとコントローラブルな脚(サスペンション)を持ったコンベンショナルでソリッドなラリーカー、それが70年代のラリーカーの特徴。 Ford Escort RS 1800 MK2はまさにその代表とも言えるマシン。 ロヂャー・クラークのコサックカラーのマシンもいいが、やっぱ個人的にはADVANカラーをまとったアンドリュー・コーワンのマシンが一番印象深い。

再生

ショートエッセー 「Lamborghini Miura on Snow」

スポーツカーエンスジャストにとってランボルギーニ・ミウラは特別な存在にして永遠の憧れ。 ベルトーネが生み出したミウラの造形美は不思議なほど自然界との親和性が高い。それが例え雪景色であっても。 キッドストンが製作したこのショートフィルムは、70年代にペルシャ国王が所有していた冬用タイヤを履いたランボルギーニ・ミウラの特別仕様車を題材にしている。 なんとこの車は国王がスイスのサンモリッツのスキー場に行くために使用したもの。やはり真の金持ちはスケールが違う。

再生

ショートエッセー 「"MAD MAX"のOPシークエンスに見るカーチェイスの真髄」

OPからナイトライダーの自滅に至る畳み掛けるようなカーチェイスシークエンスは、ハリウッドの洗練されたカーチェイスとは全く異なる、荒々しく暴力的且つ新鮮なものだった。 MAD MAXは、カーチェイスというアクション映画にとって不可欠なシークエンスを高度に進化させることではなく、敢えてプリミティブ(原初的)な状態にディヴォルブ(退化)させることにより、それまでとは全く異なる新機軸を確立した画期的作品である。

再生

ショートエッセー 「WORLD ORDER "BIG BROTHER"に込められたメタファー」

来たるべき世界統一政府と、そのための布石となる超管理社会、超監視社会への警鐘を暗喩的なダンスパフォーマンスで表現するWORLD ORDER。 完璧に制御されたロボット的な動きは、スマホというデバイスを介し、体内にインプラントされたマイクロチップとそれに司令を出す5Gの電波に完全支配され白痴化た現代日本人への痛烈なアイロニーである。

再生

ショートエッセー「日本中の男達が憧れた "西部警察" のスーパーマシン」

何度でも言おう、日本ではこれを超える刑事ドラマは二度と作れない! 西部警察シリーズはまさに空前絶後、超弩級のアクションスペクタクルである。世界のどこへ出しても恥ずかしくない我が国の至宝である。 劇中、重要な役割を果たすのが高度にチューンナップされたスーパーマシン軍団。 初代スーパーマシンの「マシンX」(C210型スカイランGT TURBOをベース)の衝撃も冷めやらぬ中、新たに投入されたのはFJ20DET型エンジンを搭載するDR30型スカイラインRS TURBOをベースとしたRS-1、RS-2、RS3の3台が投入され、当時のクルマ好きヤングの心を鷲づかみにした。 アフターバナー(?!)を搭載したRS-1の怒涛の加速を見よ! しかし、都内でこんな撮影を敢行するとはさすがは石原軍団!現在ではとても撮影許可が取れない。 そして、車両面で全面的なバックアップを行った日産自動車も立派である。この時代の日産にはトヨタとは全く異質のアナーキーなパワーがあった。 西部警察シリーズは、80年代、我が国が最も国力があり、エネルギーに満ち溢れていた時代のアイコンとも言える作品である。 クルマやドラテクに興味がない男など存在しなかったあの頃。年頃の男達はみな西部警察に夢中だった。 当時、日本中の男達は西部警察の放送時間になるとテレビの前に陣取り、ブラウン管に映し出される迫力のカーチェイスと、そのシーンの所々にインサートされるヒール&トーを初めとするドライビングテクニックのインサート映像を食い入るように見つめていた。 70年後半から80年代初頭、男らしいものがカッコよく、女性もそれに憧れた。単純明快で純粋な時代。 クルマに興味がない若者が大多数を占める現代日本には、男のクルマやマシンに対する熱き思いなど到底理解できないだろう。 今の日本、閉塞感の中、無粋でつまらない輩が国中に溢れている。

ショートエッセー 「西部警察 聖地巡礼」

ポリスアクションドラマの金字塔”西部警察”第104話”栄光の爆破”の劇中、渡哲也演じる大門刑事のマシンXと凄腕の逃し屋が駆るS30フェアレディZが激しいカーチェイスを演じた撮影の舞台”芝浦”。 カーチェイスのクライマックスは追い詰められたS30フェアレディZによる芝浦運河を飛び越える大ジャンプ。この前人未到の大ジャンプに挑んだのは西部警察でカースタントを担当していた”マイクスタントチーム”を率いる伝説のスタントマン 三石千尋だった。 たまたま当時のロケ地を通ったのでワンシ

ショートエッセー 「至福の朝食」

イタリア屈指の高級リゾート、東リビエラ Santa Margherita Ligure(サンタ・マルゲリータ・リグレ)。 サンタ・マルゲリータ・リグレの中でも歴史と伝統を誇る五つ星ホテル " Grand Hotel Miramare " の朝食。 朝食は1階のレストランでブッフェタイプ。ブッフェと侮ることなかれ。それはファイブスターホテル、料理の種類が半端ない。しかも最高級の食材に最高のホスピタリティ。 一流とは何かを感じさせる朝食である。

再生

ショートエッセー 「New World Order(世界新秩序)」

いま世界はWorld Order(世界秩序)からNew World Order(世界新秩序)の時代へとパラダイムシフトしている。 New World Orderにおいては、ヘゲモニーは民族を核とした国家から、資本主義を主体とした国家を超越したグローバル企業に移管される。 今後はグローバル企業の統治により、国家、その中核となる民族、宗教、イデオロギーは消滅し、地球上すべての人類は弱肉強食を是とする経済資本主義による支配される事となる。

再生

ショートエッセー 「ソウルメイト」

ニキ・ラウダとジェームス・ハント、全く異なる人格、性格でありながら、彼らはソウルメイトであった。 人間、誰しも2つの人格を持っている。ハントはもう一人のラウダであり、ラウダはもう一人のハントである。 F1とは単なるレースではない。それは人生そのものである。

ショートエッセー 「コリン・チャップマン」

再生

ショートエッセー「Live for nothing or die for something. Your call.」

人間のレゾンデートルを究極的に表現した言葉。 人間とは、漢(おとこ)とは。いま軟弱化した日本人すべてがこの金言を胸に刻むべきだ。 "There isn't one of us that doesn't wanna be somewhere else. But this is what we do. Who we are. Live for nothing or die for something. Your call." 誰だってこんなとこにいたいと思う奴はいない。だがここには我々でなければできないことがある。我々の本分はなんだ。無為に生きるかあるいは意義あることのために死ぬか。お前が決めろ。

再生

ショートエッセー 「 "マイティ・ハーキュリー" の想い出」

ギリシャ神話の英雄"ヘラクレス”の英語読みは"ハーキュリー"である。 1960年代から70年代にかけてはカートゥーン(アメリカのアニメ)全盛期で、様々な作品が日本のテレビでオンエアされていた。くだんの"マイティ・ハーキュリー"も一作品である。 当時、リアルタイムで観ていたが、この作品がきっかけてでギリシャ神話に傾倒し、自らをヘラクレスの末裔と妄想するようになった(笑)。 そんなヘラクレスの末裔(妄想)にとって、オリンポスの小川に流れる甘美な飲み物"ネクタール(ネクター)」は大の好物。 ネクターと言えば不二家ネクター。最近値上がったうえ、缶が小さくなった。 狂乱の物価高、ええかげんせ〜よ、アホ政権。

再生

ショートエッセー 「" マイティジャック "の想い出」

1968年(昭和43年)にフジテレビ系列で土曜日の夜に放送されていた' マイティジャック '。 科学の粋を結集して建造された万能戦艦マイティ号に乗り、世界制覇を企む悪の組織Qと戦う秘密組織マイティジャック(MJ)の活躍を描いたこの作品は、当時の少年少女達に、来るべき未来への夢と希望を与えてくれた。 かくゆう自分もその一人。月に一度、校庭の片隅に設けられた特設販売コーナーで購入した学研の「科学」を読みながら、遠い未来を夢みていた。

ショートエッセー「70年代 六本木」

70年代後半、米ソ冷戦はデタント(緊張感和)の時代。 当時、スパイ天国 日本では、夜の六本木舞台に、赤坂(アメリカ)と狸穴(ソビエト)、それに西ドイツと狸穴の武官付けで着任していた東ドイツのシュタージ(国家秘密警察)、さらには西麻布(フランス)のSDECE(セルビス・デュ・ドキュマンタシオン・エクステリュール・エ・デュ・コントル・エスピオナージュ)の辣腕エージェント達が鎬を削っていた。 夜のギロッポンで知り合った魑魅魍魎達とは、未だに生臭い関係が続いている。 エキサイテ