マガジンのカバー画像

間違いだらけのチューニングテクニック

38
元参加型モータースポーツ専門誌副編集長のモータージャーナリスト鳴海邦彦が、真のマシンチューニング、真のマシンセッティングを伝授する。
¥300
運営しているクリエイター

#サスペンション

チューニングの基礎知識「サスペンションセッテイング ホイールアライメント番外編 "トー角の調整 "」

チューニングの基礎知識「サスペンションセッテイング ホイールアライメント番外編 "トー角の調整 "」

 重要であるにも関わらず、意外にも見落とされがちなのがサスペンションのトー角調整である。

 トー角とは、車体上方から見た、前後タイヤ取り付け部前方の角度を指す。

 この角度が内側に向いている場合は「トーイン」、外側に向いる場合は「トーアウト」という。

もっとみる
マシンチューニングの基礎知識「ホイールアライメント」

マシンチューニングの基礎知識「ホイールアライメント」

 ホイールアライメントとは、左右のホイールに与えた傾きを指す。

 左右のホイールが進行方向に対して内側を向いているのがトーイン。左右のホイールを正面から見たとき、地面に対して傾いている状態がキャンバー。実際に角度を外から見ることはできないが、ホイールを支えている軸は、上側が後方に倒れ、地面に向かう下側はホイールに対する垂直の軸より前側に位置しており、バイクや自転車のフォークに角度が付いているよう

もっとみる
マシンチューニングの基礎知識「ショックアブソーバー」

マシンチューニングの基礎知識「ショックアブソーバー」

 サスペンションに接続されたタイヤが路面からの衝撃を受けると、スプリングがたわみ状態になってボディに伝わる衝撃を緩和する。

 だが、スプリングが標準状態に戻るまでには若干の時間を要するので、その間、ボディが上下を繰り返す。ここで発生している振動をできるだけ早く吸収し、スプリングの動きを停止状態にするのがショックアブソーバーの役目である。

もっとみる
マシンチューニングの基礎知識「スプリング」

マシンチューニングの基礎知識「スプリング」

 サスペンションとボディの間に装着されているスプリングは、タイヤと直結しているサスペンションが道路から受ける衝撃を直接ボディに加えない役目を果たしている。

 クルマのサスペンションで使用しているスプリングには、鉄棒をコイル状に巻いたコイルスプリングや、1本の棒のひねり力を利用したトーションバースプリング、板状のバネを使ったリーフスプリングなどがあり、スポーティータイプのモデルの大半はコイルスプリ

もっとみる
マシンチューニングの基礎知識「ブッシュ」

マシンチューニングの基礎知識「ブッシュ」

 ブッシュは、サスペンション系統のパーツの接続部分に組み込まれており、人間の体でいえば関節のような役割をしている。

 ノーマルタイプのブッシュは、ゴムの柔軟性を利用したタイプが大半だが、スタビライザー部分に、接続部分がガッチリしたボールジョイント(ピロボール)を使用しているクルマも見られる。

 ブッシュ部分は、柔軟性が高いほどサスペンションからボディに伝わるショックが吸収され柔らかくなる。だが

もっとみる
マシンチューニングの基礎知識「サスペンションチューニングの基礎の基礎」

マシンチューニングの基礎知識「サスペンションチューニングの基礎の基礎」

サスペンションチューニングの目的は、タイヤの接地性の確保とその向上にある。 走る、止まる、曲がるといったクルマの基本性能は、そのほとんどがタイヤに支配されているといっても過言ではない。当然のことだが、タイヤは路面に接地していなければその能力を発揮することはできない。

 路面の凹凸やインリフトなどにより、一瞬でもタイヤが路面から離れてしまえば、いかに高性能マシンであってもそのポテンシャルをフルに発

もっとみる