空気を読む仕事
コーヒーの焙煎をしていると、季節の変化に気づくことが多い。
というか、否が応でも季節の変化に敏感になる。
とくにこの2週間は結構変わった。
ある日は140℃で焙煎スタート。
翌日も140℃でスタート。
ところが中点がズレると、なかなか困ったことになる。
中点。
コーヒーを焙煎するとき、とくに注目するポイント。
この中点で、焙煎のほとんどが決まる。
熱々に加熱した焙煎機にコーヒー生豆(常温)を投入するといったん、焙煎機の温度がどんどん下がる。
下がりきった温度が中点。(「中点」と呼ばれる理由はわからないけど)
ボトムとも呼ばれる。(「ボトム」の方がしっくりくるよね?)
たとえば、パスタを茹でるとき、沸騰したお湯に乾麺を投入すると、一時的にお湯の温度が下がって沸騰が落ち着く。
お湯の温度が下がり切った点が、焙煎では中点(ボトム)と呼ばれる。
昨日と今日で中点が5℃異なると、できあがるコーヒーの印象が結構変わる。
昨日が理想の焙煎だったとすると、今日の焙煎では苦味がキツくなるとか、渋みが強くなるとか、ネガティブな味わいになりやすい。
昨日の焙煎と今日の焙煎の差をなくす(再現性を高める)必要があれば、すぐに対応(火力の強弱で調整)する。
といっても100%の修正は難しい。
パスタと違い、コーヒーの場合、中点を迎えるまでに時間が掛かるから。
おまけに、季節の変化の影響が、そこそこあるから。
修正できなくもないけど、そもそも修正の必要がない状態をつくるのが焙煎の理想。
つまり、中点が同じになるように、逆算して焙煎をスタートする。
だから定期メンテナンスを欠かさないのは最低限。
その上で、空気を読む。
めっちゃプロフェッショナル風なこと書いてるけど、空気読むなんて勘だからね(笑)
一応、経験に基づく勘なので、多少は自分のこと信じてます、という話。
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