『花束みたいな恋をした』
映画館で観た時、胸の辺りがキュッと苦しくなった。似た者同士だと思っていた2人がどんどんすれ違い、仕事と生活そして追い求めていた終着点が違った時、恋は呆気なくもあたたかな終わりを迎える。
生活、というものは本当に平坦に見えてしまい、いつもと変わらない普遍性を感じてしまう。ところが一旦別れを決めたことで、過去を顧みてしまうと、あの頃は良かったな、あの時何かがひとつでも違っていたら2人で一緒にいられたのかな、とか。そんな風に考えてしまう。相手が悪人だろうと善人であろうと、恋をしてい