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日本語教師で中国語学習者のわたしが考える発音上達のために大切なこと

外国語を学ぶとき、「ネイティブみたいな発音ができたらなぁ」と憧れること、ありませんか?

ただ、ここで少し厳しい現実をお伝えします。

実は、ある程度の年齢になってからでは、完全にネイティブのような発音を身につけるのは難しいと言われています。

でも、がっかりしないでくださいね。

ネイティブのように完璧な発音は無理でも、訛りがあっても意味がきちんと伝わる発音を身につけることは可能なんです。そして、それこそが現実的で、価値のある目標だと思います。

では、どうすれば発音を矯正できるのでしょうか?

まず、「やってはいけないこと」をお伝えします。


ネイティブに発音矯正を頼るのはやめよう

なぜネイティブに発音矯正をしてもらってはいけないのでしょう?

それは、多くのネイティブスピーカーが「どうやったら正しい音を出せるか」を理論的に説明できないからです。

たとえば、中国人の多くは「らりるれろ」の発音が苦手で、「なにぬねの」に近い音になります。

でも、日本人でも「ら」と「な」の出し方を言葉で説明しようとすると…難しいですよね。

そもそも、日本語母語者普段「ら」や「な」を言うときに、舌や口がどう動いているかなんて、意識していないのです。

つまり、ネイティブスピーカーは「今の発音は違う!」と指摘することはできても、「どうすれば正しい音になるか」を説明できません。

そして、正しい音を何度も聞かせるだけになりがちです。

頑張って真似しても、たまたま正しく言えた音を再現できない…。そんな練習が続けば、モチベーションは下がり、「発音練習なんて嫌だ!」と挫折してしまうのです。


理想のコーチは「発音の仕組みを理解している人」

では、誰に発音を教えてもらえば良いのでしょうか?

重要なのは、「ネイティブっぽい音をどうすれば出せるのか」を具体的にアドバイスしてくれる人を見つけることです。

理想のコーチは、以下の2つの条件のいずれかを満たす人です。

  1. 自分と同じ母語を持ちながら、対象言語の発音をマスターした人
    同じ母語を持つ人であれば、自分と同じ発音の癖や難しさを理解しているので、より適切なアドバイスをしてくれる可能性があります。

  2. 母語話者でも構わないが、その言語の発音をどうすれば出せるかを論理的に説明できる人
    発音は、ただ耳で真似するだけでは習得できません。「舌の位置はどこに置けばいいか」「口をどう開けばいいか」など、具体的な指示がないと練習の効果は上がりません。

このようなコーチに出会えれば、効率よく発音練習を進められるはずです。


わたしの発音練習法

現在、わたしはYouTubeや本を使って学習しています。
たとえば、ある音を出すときの舌や口の動きを丁寧に説明している動画を見つけたり、発音練習に特化した書籍を読んだりしています。

さらに実践として、中国人に自分の発音が聞き取れるか確認したり、最近ではAIと会話をして学習成果をチェックしたりもしています。

AIがわたしの中国語を聞き間違えた場合、そこを徹底的に練習します。AIは飽きずに練習に付き合ってくれるので最高の相棒です。

そんな風に、どうすれば発音を改善できるのかを考えながら練習を続けることで、「できるだけ正確に意味を伝える」ことを目指します。


発音学習で大事なこと

最後に、発音練習を続けるコツをお伝えします。

大人になってから外国語を学ぶとき、完璧な発音を目指すよりも、少しずつ改善するプロセスを楽しむことが大切です。発音がネイティブ並みでなくても、意味が伝われば十分だということを忘れないでください。

わたしも、まだまだ発展途上ですが、練習を続けていれば少しずつ成果が見えてきます。そのときの喜びはひとしおですよ!

今日も最後まで読んでくださりありがとうございます。
また明日〜

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くまてつさん@中国|日本語教師
ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。