『悦ちゃん』星新一ファンは要チェック?朝ドラ作家、獅子文六が送る!笑えて泣ける、ほっこり家族小説
問題です。
朝の連続テレビ小説、通称朝ドラ。その記念すべき1作目となった『娘と私』の原作を書いた作家は誰でしょうか。
答えは、獅子文六(ししぶんろく)。
めっちゃマイナーだと思うんだけど、今回はこの獅子文六という作家の『悦ちゃん』を紹介したい。昭和に活躍した作家さんで、星新一好きは、ぜったいにハマる!と断言できる。
お話の長さは、ぜんぜん違うけどね。なんだろ、文章のまとう雰囲気が似てる。生きた時代が同じだからかね。
小学生の悦ちゃんが、パパのお嫁さんを探して奔走!
主人公は、早くにお母さんを亡くしてパパと2人で暮らす、10歳のおてんばおマセな女の子、悦ちゃん。のんびりした生活が続いていたんだけど、ある日とつぜん、パパに再婚話が持ち上がるの。
で、なんやかんやあって(雑すぎる説明)、悦ちゃんはテムプルちゃんっていう、ちびっ子歌手として活躍します。そんで最後はね、かなり泣ける!しかも笑える、ほっこり家族ドラマです。
新聞に連載され、大好評だった小説
この作品、昭和11年に「報知新聞」という新聞に連載されて、獅子文六を一躍人気作家にしたそうな。で、昭和の時代には単行本、文庫本が出ていたものの、その後しばらく一般流通していなかったみたい。
で、他の作品も含めて絶版状態だったのですが、筑摩書房から続々と復活して、いまはたくさんの作品を読むことができます。
『さよならニルヴァーナ』などの著者、窪美澄さんも「読書中、私はずっと幸せだった」というコメントを寄せた本作、ぜひ読んでみて。
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獅子文六の短編集。表題作『ロボッチイヌ』は、なんだか星新一の『ボッコちゃん』を彷彿とさせるお話。星新一好きは、ぜったい気に入ると思う。
ちなみにこちらは男性が主人公の短編集になっていて、女性版は『断髪女中』。カバーが向かい合う男女になっていておしゃれ。
この本の紹介記事は、こちらから↓↓↓
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