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全力で推したいダジャレ 第1023話・11.15

「急に言われてもシャレにならないよ」「いいんだシャレで無くて駄洒落な。そうしたら僕は君を全力で推すから」「推すって何を?」

 俺は友達が言っていることが理解できないが、友達の性格は一度言ったことに対して決しては引き下がらない。俺が拒否をすれば拗ねて数日間は口を利かないだろう。

「さて、どうしたものか」俺は目をつぶり腕を組んで考える。「ダジャレって親父世代が言う奴だろ」腕を組みながら頭をひねるが何も思いつかない。

 焦っていたら突然ラジオのCMが耳の中に入る。「米酢のCM、あ!」俺は突然ひらめいた。
 そこで目を開けると待ち構えている友達に対して「これでどうだ!」と大声で押すように言い放つ。
「誰じゃれ!人にダジャレを言わせてお酢を飲ませる打者は誰じゃれっす」

 瞬時に友達は固まると「ああ、わかった、も、もういい!」というとそのまま逃げるように立ち去った。「あれで良かったのかな」と思ったが多分シャレにならないかもね。

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シリーズ 日々掌編短編小説 1016/1000

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