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Photo by
roppen
笑う緑人
嫌な夢を見た。まだ夢の余韻が残っている。背中に汗をかく。「なんであんな夢を見たのだ」心当たりがない。
もう消えてほしいのに、夢の余韻が頭の中に残っているのだ。「あれは野菜だと思う。緑色した野菜。瓜のようだ」
理由は全体が緑色をしていたからだが、衣類が服のように抱えられている。さらに腕のようなものが伸びていて、ブロッコリーかパセリのようなものを持っていた。
野菜が別の野菜を持つとは誠に不思議な光景だが、瓜と思われる元の野菜はなぜか目と口がついていて笑っている。その表情は野菜というより緑の人のように感情があるのだ。
いったい何を訴えていたのか、声は聞こえないまま、気が付いたら目が覚めた。ただその不気味な笑顔だけが鮮明に刻まれている。
「これってまさか?」起き上がってキッチン行けば、野菜が置いていたが、それがウリとブロッコリーだ。
「これは今日のお昼の料理にするつもりだったが、やっぱりよそうかな」と瞬時に思った。
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